表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パパと呼んで…。  作者: THMISmama
6/214

パパと呼んで…。 vol.006  「運命共同体。」

その知寿子に麻衣子、

「へ…???あっはははは…。電源切ってたの…忘れてた~。」


「…これだよ。おばちゃんに電話したら、こっち来てるって…。もう~。親友を何だと思ってる~。」

知寿子。


「ごめんちゃい。」

「運命共同体なんだからね~。覚えとけ。」


「あ~い。」

「それにしても…。さすがに…高志の匂い…、そのまんまだね~。」


「ま~ねぇ。」


部屋の中をグルリと見回して、お茶の準備をしている麻衣子を見ながら知寿子。

「マコ~~。」


「ん~~。」

「何かあったら、必ず連絡して。じゃないと、私もやだから…。悠馬も心配するから。」


奥寺悠馬、知寿子の夫である。そして知寿子は女の子1児の母である。

名前が寿(ひさ)


「うん。ありがと…。チズ。」

そう言いながら、また薄らと目を潤ませて。


「ほら~。だから言わんこっちゃない~。まだ…傷…癒えてないっていうのに~この子は~。寿、悠馬に預けてきて良かったよ~。正~解~。」

そう言いながら麻衣子の肩を抱く知寿子。


「うん…。チズ。」

「ほらほら、もう~。泣いちゃえ、泣いちゃえ。」




そして…お昼前には、

「じゃ、悠馬と寿のお昼作らなきゃ、後で電話するね~。」

ドアに向かいながら知寿子。


「う~ん、ありがとう~、悠馬と寿によろしくね~。」

麻衣子。


ドアの向こう閉め間際に、

「じゃね。」

階段を降りて行く知寿子。


部屋の中で座ったままで背伸びして、

「さ~てと~、とうとうひとりだ~。頑張ろうぜ~、麻衣子~。」





「たっだいまっと~。パパ~、寿~、帰ったよ~。」

と、リビングに顔を出して…も、いない。


その瞬間、

「バァ。」

2歳になったばかりの寿の声が後ろから。


悠馬が肩車をして。

「マ~マ。」


「びっくりした~~~。もう~~寿~~。こんにゃろめ。ふふ…。台所に隠れてたな~。パパ、ありがと。」

知寿子。


「おぅ。…で、どうだった。マコ…???」

悠馬。


「ふん。まっ、あんなもんでしょ。傷も言えてないのに、意地っ張りなんだから。何かあったら連絡しないと、私も悠馬も困るよ。って言ったら、いきなり泣かれちゃった。」

「そっか~。そうだよな~。俺たち、いっつも、一緒だったから。……。」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ