パパと呼んで…。 vol.011 「喜んでくれてると思う。」
「…父親…???」
そんな敏光の声を聞いて順子、
「わっ!!!!マコっ!!!!た~いへん。」
「とにかくマコ、明日、病院に行って。ねっ。」
知寿子。
まだ左腕に顔を伏せている麻衣子が、ようやく顔を起こした。
麻美、
「お姉…ちゃん…。」
麻衣子、
「うん。」
「今…、ママにも電話で…。」
麻美の顔を見て、小さな仏壇に飾られた高志の写真を見て。
そして、そばにいる知寿子と捷子、そしてテーブルにいる悠馬と寿を見て、
「うん。」
そしてもう一度高志の写真を見て、
「明日、病院に行って。…もし…、妊娠してたら…。私…産む。赤ちゃん…、産みたい。」
麻衣子。
知寿子、
「マコ…。」
麻美、
「お姉ちゃん…。」
そして、捷子も悠馬も、
「マコ…。」
「ピンポ~ン。」
ドアのチャイム。
「ママだ。」
麻美、ドアに向かって…。
順子、
「マコ。マコ、マコ。大丈夫なの…???」
知寿子たち、面々にお辞儀して…、
「…みんな…ありがとうね。一緒にいてくれて。」
「おばちゃん。明日、マコ、病院に行って検査してもらう。そして、妊娠してたら…、赤ちゃん…、産ませてあげて。お願い。」
そう言って、麻衣子のそばで順子に向かって、床に手を着いて頭を下げる知寿子。
麻衣子、
「チズ~。」
順子、
「チズ…ちゃん。」
「うん。私からもお願い、おばちゃん。」
捷子。
「捷…。」
麻美。
そして最後に、
「僕からもお願いします。おばさん。」
悠馬。
順子、
「悠馬…君。」
「多分…、高志も…それ…、望んでると思う。…でなかったら…。マコには悪いけど…、女の子を助けに車道になんて走って行かなかったと思う。…それに…。」
「それに…???」
捷子。
知寿子の顔を見て悠馬、
「もしかしたら…、僕とチズと同じくらい…寿の事…、好きだったんじゃないかな…。」
「あ~~。」
いきなり知寿子。
「そう言えば。良く悠馬と遊びに行った帰りにウチに寄って、高志の寿の可愛いがりようなんて半端なかったわ~。な~るほど。わは。」
麻衣子、
「ママ。」
順子、
「チズちゃん、捷子ちゃんに悠馬君…。ありがとう。おばちゃんも…本当に嬉しい。多分…、天国の高志も…、喜んでくれてると思う。」
「じゃ~。」
知寿子。




