パパと呼んで…。 vol.117 少し目を潤ませて。
「…ん…???マコ、どしたの…???朝から…元気…ないけど…???」
朝から口数が少ない麻衣子に知寿子。
麻衣子、
「……。」
「マコ…???」
「……。」
「な・か・が・わ・ま・い…。」
「へっ…???あっ。何…、どうかした…チズ~~???」
その麻衣子の声に、
「それはこっちのセリフ~。どしたのよ、朝から。元気ない。声も少ないし…。」
「へっ???うそうそ。そんな事…。」
「あ~るの。もう~。な~にやってんだか~。絢のママは~???」
そんな知寿子の声に、少しためらって…、
そして…、ちょっぴり舌を出して、
「…、ふふ…、やっぱ、チズだ~。へへ。」
少し目を潤ませて。
「な~によ。ど~うしちゃった~???」
知寿子に、両肩に両手を添えられて麻衣子。
「へへへ。実はね…。」
そして麻衣子の話を聞きながら知寿子、
口をすぼませ、目を見開いて、
顔を両側に傾かせて、そして今度は縦に…。
そして、両手を口に当てて、両目で笑顔に。
麻衣子、
「チズ~~。」
知寿子、思わず、
「かかかかか。」
「もう~~、チズ~~。」
黙って麻衣子の前に人差し指を立てて、
「一歩、ぜ~んし~ん。」
「何よ、一歩前進…って…???」
「とうとう…、おばちゃん…。絢にパパ…か~~。くく…。や~り~。」
麻衣子、
「…ん…もぅ…どうしよ。いきなりね~、絢にパパって言われても…。」
知寿子、
「な~に言っとるか~~。」
「だってさ、だって~~。絢のパパって事は、その…。」
「とう~ぜん。相手の殿方にとっては、子持ちの奥様と~って事に…。」
麻衣子、両脇に両手を付いて、
「簡単に言わないでよ。」
「簡単じゃないよ。私だって、マコに幸せになってもらいたい。だから!!!」
いきなり口調が強くなる知寿子。
そんな知寿子の顔を見て麻衣子、
「チズ…。…ごめん。」
少しだけきつい表情になった知寿子も、すぐに笑顔で、
「悠馬だって、もの凄い心配している。ううん…、それだけじゃない、捷子だって。マコの事、心配してるんだから…。」
麻衣子、
「…う…、うん。」
「高志からの贈り物だよ、絢は…。そして高志、何か、マコに伝えたい事…あるんだよ。天国から…。」
その知寿子の話を聞いて麻衣子、
「えっ…。」




