パパと呼んで…。 vol.113 「それだけじゃなくって…。」
「ん~~???それだけじゃなくってって…、何…、マコ…???」
「お姉ちゃん…???」
順子と麻美。
「モッちゃんのお母さん。ああ見えて、何度か不運に見舞われてるんだって…。」
真顔で言う麻衣子。
「ん~~???不運…???」
順子。
「若い頃に、結婚を決めた人を事故でなくしたんだって…。」
麻美、
「うそ…。」
「ううん。それだけじゃなくって、その数年後…、結婚して、モッちゃんを産んで、そして妹さんを産んで…。そこまでは良かったんだけど…。モッちゃんが高校の時にお父さんの仕事の都合で神戸。」
麻美、
「うん。」
「そしてお父さんが神戸で働いている時に、癌が見つかって、本人も気付かなかったらしいけど…。もう既に…。」
麻美、
「うっそ。」
「じゃ…。木本さんのお父さん…。」
絢の顔を見ながら、そして麻衣子と麻美の顔を見て順子。
「うん。その半年後に…。」
「…で、今は、モッちゃんと妹さんとの3人暮らしって…訳か…。」
「うん。なんかね…。あのお母さん見てたら、何だか、凄い人だな~って…思ったの。」
「ん~???」
麻美。
「ん~~ふふふふ…。」
順子。
「ものっ凄い、笑顔なのよ。それでいて優しくって、力強さって言うの…。」
何をどう言えば良いのか分からなかったが、
親しみやすさを感じた事は麻衣子のこころの中では確かだった。
「ふふ、マコ。じゃ、木本さんのお母さん、かなり…カッコ良かったって訳だ。」
ニコニコしながら順子。
「うん。そうそう。なんか、こう…、どんな事でもいらっしゃい。…って、そんな感じ。」
「へぇ~~。じゃ、良い人に出会えたんじゃないかね~。ねぇ~絢~。ほい。」
そして絢を横にして順子、
「へぃへぃ、出ましたね~。絢~。こりゃ~。こちょこちょこちょ。」
オムツを外して、絢のお腹をくすぐる順子。
「キャキャ。キャッ。アヘヘヘヘヘ。ヒャ~。」
順子、
「へっ!!!」
思わず順子。
「わぁ。絢。この子。」
麻衣子、麻美、
「…ん…???どしたの…ママ…???」
「この子、喋ったわ…かかかか。」
麻衣子、麻美、
「うそ―――――――っ!!!」
順子、手を叩きながら、
「かかかか。絢~~。ひゃっはははは。喋った、喋った。」




