パパと呼んで…。 vol.105 「逆に困っちゃうよ。泣かない赤ちゃんなんて…。」
「へっ…ほんと…???私、まだ絢が泣いてるとこ、見た事ないけど…。」
麻衣子と隣の麻美の顔を見ながら捷子。
そんな捷子に麻衣子、知寿子の顔を見ながら、
「捷子は運が良いだけかも。ママに預けているときも、たま~に泣く事あるって言ってたし、アパートで私と一緒のときだって、泣いてるよ。…と、言っても、オムツのせいでね…。私が気付かない時には、やっぱり…泣いちゃう。」
そんな麻衣子の声に、
「へぇ~~。絢ちゃんでも泣くんだ。全然想像付かないけど…。」
後部席に少し顔を向けながら、助手席に座っている浩一。
「かかかか。泣くに決まってんじゃん。じゃなかったら、逆に困っちゃうよ。泣かない赤ちゃんなんて…。モッちゃん。」
知寿子。
「だ~な。ははは…。」
運転しながら悠馬。
「でも…、3ヶ月も過ぎてから思ったんだけど…、夜泣き…まだ…しないよね、絢って…。」
捷子。
「私、しょっちゅう、マコの部屋泊まってるけど、まだ一度もない。」
「え―――――っ。あんた、捷、そんなにお姉ちゃんの部屋…、泊まってんの…???」
ビックリして麻美。
「ふん。だって、絢と一緒にいたいもん。」
そんな捷子に麻美、
「それじゃ、誰が絢のおばちゃんか…分かんない…。」
「ふ~ん。まっ、確かに…麻美と、捷子…。同じくらい、絢の傍にいるかな~。かかか。」
笑いながら麻衣子。
「…って、言うか、どっちにしても、俺たち全員、絢にとっては、おばちゃんとおじちゃんなんだけどな~。」
笑いながら悠馬。
「あっ。そりゃ、そうか…。かかか。」
麻美。
「それは…、そうと…、何さっきからスマホ弄ってんのよ、麻美は~~。」
「えっ。あっ。…あははははぁ…。まま、ちょっとね…。銀行の…私の同僚諸君の事でね~。へへへへ。」
その麻美の声に、
「何~???何かあったの~銀行の同僚さんたち~???」
麻衣子。
「何て言ったっけ…。美津さんとか…???あんたと同期の…???」
そんな麻衣子の声に、知寿子、
「ん~~???」
窓の外を眺めていた寿が、知寿子の右脇に体を凭れて、
「あはははは。寿…眠くなっちゃったか…。…だよね~。お昼ご飯食べて、お昼寝の時間だもんね~~。」
「さてと…、モッちゃんのアパート。もうすぐだ。」
悠馬。
「へっ。この辺なんだ、モッちゃんのアパート…???」
捷子。
「ふん…。そうだけど…???」
浩一。




