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L村の怪異  作者: 厠谷化月
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音声記録(2015/10/11)

音声記録(2015/10/11)

戸川「スイッチ入れたよ。」

山下「大丈夫?回ってる?」

戸川「たぶん大丈夫だと思うけど。」

山下「わかった。えー、10月11日午後9時を回ったところです。今僕たちは真白木山に来ています。周囲に人影はなく、真っ暗です。」

戸川「どこまでカメラ生きてた?」

山下「最初から壊れてたのかな。データがないって表示されてる。」

戸川「まじか。じゃあ、神社まで戻って音声残しておく?」

山下「村人は何時に神社に来るの?」

戸川「11時くらいだって。」

山下「まだ2時間くらいあるか。よし、行こう。」


山下「なんか動物でもいるのかな。」

戸川「さっきから葉を踏む音が聞こえるね。」

山下「気味悪いな。襲われなきゃいいけど。」


戸川「いま真白木神社の鳥居の前に着きました。鳥居の前には石塔がたくさん並んでいます。」

山下「どれも設置年が彫ってあるな。昭和7年、昭和4年。3年ごとに作ってるのかな。寛永年間のもあるよ。」

戸川「この石塔なんだろうね。日光東照宮みたいだ。左甚五郎の眠り猫もあるんじゃないの。」

山下「とりあえず、鳥居をくぐってみよう。大きな鳥居だ。」

戸川「祭りの日だってのに閑散としてるね。宮司くらいいないのかな。」


(動物の鳴き声)


戸川「うわ、なんか集まってきてない。」

山下「大丈夫だよ。俺たちを襲いやしないよ。」

戸川「なんでわかるの。」

山下「送り狼とかいうだろう。そのたぐいだよ。俺たちを見守ってくれてるんだよ。」

戸川「だといいけど。」

山下「奥の方へ行ってみよう。」


戸川「あれ、ここさっき開いてたっけ。」

山下「とりあえず入ってみようか。」

戸川「なんだこれ、木か。丸太が横たえてある。随分太いな。おい勝手に触っていいのかい。」

山下「血だ。」

戸川「どれが。」

山下「この黒いの。俺にはわかる。」

戸川「ああ、丸太が横たわっていて、丸太の中ほどには血のりが点いていま…。」


(複数人の走る足音。)


戸川「神社から、はあ、神社の倉に入ったんですが、はあ、村人と、サルのお面をかぶった村人の集団と鉢合わせたので、襲い掛かって来そうだったので、はあ、走って逃げています。まだ、追いかけてきていますが、はあ、追いつかれることはなさそうです。」


(走る足音。男性の激しい呼吸。)


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