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置いていかないで。
「俺って、必要あるのかな」
ぼそりと呟いた彼の言葉に、私はぞっと胸を冷やした。彼がいなくなってしまうかもしれないという可能性に、圧倒的な恐怖を覚えた。
私には彼しかいない。彼には多くの仲間がいるけれど、私にはもう彼しかいなかった。だから、私独りになってしまうことが、怖くて、怖くて、おぞましくて。
嫌だよ、置いてっちゃ嫌だよ。いなくなっちゃ嫌だよ。
そう考えて言葉にしようとするうちに、それは言葉にならないまま。目から涙と、口から嗚咽が溢れていった。
「俺って、必要あるのかな」
ぼそりと呟いた彼の言葉に、私はぞっと胸を冷やした。彼がいなくなってしまうかもしれないという可能性に、圧倒的な恐怖を覚えた。
私には彼しかいない。彼には多くの仲間がいるけれど、私にはもう彼しかいなかった。だから、私独りになってしまうことが、怖くて、怖くて、おぞましくて。
嫌だよ、置いてっちゃ嫌だよ。いなくなっちゃ嫌だよ。
そう考えて言葉にしようとするうちに、それは言葉にならないまま。目から涙と、口から嗚咽が溢れていった。
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