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朝を迎え何を告げる
カァーと鴉が鳴いていた。目が覚めたのは朝の5時。カーテンを開けたその先は、白い光で満たされていた。
また今日も、朝を迎えてしまった。夜の中で過ごしていたい筈なのに、また一瞬で朝を迎えてしまった。
家族が寝息を立てる中を、静かに歩いて外に出る。全身に光を浴びて、思い切り背伸びをした。
朝に目を瞑り、夜に目を覚ます。そんな生活が羨ましい。
私は息苦しい朝の空気を、肺いっぱいに吸い込んだ。今日も頑張らなくてはならない。
雲ひとつない青空に、ありったけの「大嫌い」を。




