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夜に縋り何を想う
闇に落ちた部屋の中で1人、布団を被ってスマホを弄った。この時間だと、誰も何もしていない。友達は皆寝てしまっている。
それはそうだろう。明日も通常通り、学校が待っている。夜更かしなんてしたら、朝が辛い。
なんてこと、私だって知っていた。昔から朝には弱く、夜更かしなんてした翌日には地獄を見ていた。何度も何度も、朝起きることに溜息を吐いた。
朝なんて、来なければ良い。誰とも話さない学校に行って、退屈な授業を受けないといけない。そんな朝なんて、2度と来なければ良い。
朝起きられないと知りながらも、私が夜更かしをするのは。夜に縋ってしまうのは。
そんな朝が大嫌いで、大嫌いで、目覚めたくなくて。寝てしまうとあっという間に迎えてしまう朝に、絶望しか抱かなくて。
私に静かに寄り添ってくれる、夜が恋しくて、手離したくないからだった。




