星詠み
星が今日も雨あられと降ってくる。
痛くないかって? ああ、大丈夫痛いのは胸だけだ。物理的にはなーんも痛くはないんだ。
ほら、あすこのギヤマン星系から来たヤツ。もう網を張って待ってるヤツらがいるだろう。ありゃもう知ってるんだよ軌道を。だから待ってられる。
だけど、ほらこっちの燐光みたいにボワッとしたヤツ。これは誰も気付いてない。
まぁそんなもんだ。ルート計算されてよく知られた星以外は、案外分からないからな。
でだ、俺が……っと、来たぞ。
ほらほらほら、飛び込んで来た。
まだ熱いからな気を付けろよ。
熱い内に、読み解くんだよ。
何がって?
核だよ。
ほら、こいつは熱いけどさ、光は中に埋まってる。それもいいんだけど、しぃっかりと読み取ってサ、で見てみなよ、こんなにすげぇんだぜってラベルを張って放流するんだ。
見てみな。ほら、みんな見てる。写真に納めたり、見た想いを胸に納めたり……。
というのが俺の仕事なんだよ。
だから『星詠み』だよ。
みーんなみんな、星は叫んでんだよ。
『ここにいる』ってサ。
ただ俺は手伝うだけなんだよ。
あっと、忘れてた至極大事な大事な事があんだよ。
俺達の最小単位を使わにゃ、次元は越えられないんだ。
最小単位って何だって?
全くさ、おたく鏡で見たら分かるだろう。
『文字』だよ。
分かったらあんたもあんたの言葉を叫びな。今すぐに。
その胸の中心にあんだろ?
叫びたいこと。それがあんたの星。あんたの物語ってヤツだよ。