表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

第一話

 病院。

 気がつくと、また例の違和感があった。

 多分、改造されたのだろう。脳か、身体か…。


 僕は僕だ。でも、ホントに僕なんて、もう、存在するんだろうか?


 記憶。思考や感情の動き方。すべてに手が加えられている。


 僕は僕ではあるが、もはや僕など、どこにも存在しない…。


 そんなブルーな気分で、廊下の窓の外の雨を眺めていると、看護師が僕を呼び止めた。

「こんど、ヨシキさんの隣の病室に入る方です」

 カワイイ女の子だった。

「こんにちわ」

 明るい表情で、彼女が言った。

 はあ。仲良くなりたいな…。


 彼女の病室を眺めると、女の子は窓の外を眺めていた。

「こんにちわ」

 僕は彼女に声をかけた。


 二人で廊下を歩く。


「私、脳をいじられてるんだ」

「僕もだよ」

「いつまで憶えていられるんだろう?こうやって、あなたと歩いたの…」

「僕はケン」

「私、カナ」

「憶えていられる限り、楽しくやろう」

「…うん」

 僕らは手をつないだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ