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朝起きたら転生しました1
俺の名前は本田柊莉。ただの高校生だ。
特にこれといった特徴もない、どこにでもいるような学生。
ゲームが好きで、休日はほとんどゲームに時間を費やしている。
金曜日の夜、いつもよりゲームに熱中していたが、さすがに眠くなってきた。
「1日お疲れ様」と心の中で呟き、ベッドに飛び込む。
明日は朝からネッ友とゲームをする約束がある。
遅刻には厳しい高校だから、アラームはしっかりセットした。
目を閉じると、意識は自然と夢の世界へと流れ込んでいった。
次に目を開けた時、俺は硬い地面の上にいた。
「え……?ここ、どこ?」
辺りを見回すと、見知らぬ洞窟の中。
まさかの展開に、思わず声が出る。
「いや、待てよ……どうしてこんなところに……?」
混乱する頭で考えようとするが、答えは出ない。
だが、ここにいるという事実は否定できない。
――こうして、俺の『普通の高校生』だった日常は、突然崩れ去った。