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遺言:鳥葬願望

作者: 神林 醍醐郎




もしも私が死んだなら


遺体は焼かずにおいて欲しい


いつか私が死んだなら


遺体は野原に置いて欲しい



陽射しを浴びる私の身体に


無数の蝿がたかるだろう


目玉は烏についばまれ


獣が腸をむさぼるだろう



もしも私が死んだなら


どうか一手間お願いしたい


いつか私が死んだなら


遺体を六つに裂いて欲しい



多くを奪い取った腕を 胴から切り離し


多くを踏みつけた足を 胴から切り離し


憎悪に犯され 悪意を吐き続けた この頭を


胴から切り離してほしい


ことに この悲しい生首だけは


叩いて砕いて 曝してほしい



そうすれば きっと彼らも食しやすいから



この命は 生きている間


まことに多くを奪って食らった


奪うばかりで与えなかった


だから せめても 死んだ後には


与える側に回りたい



だから 私が死んだなら


焼いて灰にはしないでほしい


裂いて砕いて 野原に曝して


生きる彼らに 捧げてほしい



そうして 血の一滴までも失せた時


私は満たされ 逝けるだろう







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