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少しお昼寝しようかな

聖剣を作った数日後、大橋直木ごと宝龍の俺はあれから更に6本の聖剣を製造に成功した。

どれも前世に聞いたことのある武器の名から取っている。

まずこの剣、見た感じ奈良県の神社にある枝刃の鉄剣を基に製作したが、この聖剣は水魔法の相性が抜群で、水魔法を媒介して使うとかなり高い水魔法を付与させる事ができるので、名前は天叢雲剣と名付けた。

天叢雲剣は日本神話の八岐大蛇から出てきた剣で、八岐大蛇は洪水の神格化とも言われており、この聖剣の名もそこからつけた。

一回魔法で水を纏わせて使ってみたら、ぶっとい水のレーザーが放たれ、目の前にあった木数本が綺麗に薙ぎ払われた。

水は高圧で放出すると金属も切ると言われているが、これにはびっくりした。

だが、これだけ強ければ炎系の魔物に対してかなり効くと思うな。

あと魔法を使わなくても常に刃から水が滲み出ている。

続いてアイテムボックスから取り出したのは燃え上がる炎の形をした聖剣。

これの名前はレーヴァテインと名付けた。

北欧神話に登場する炎の魔人スルトが手にしていたと言われている、悪神ロキが作った炎の剣からつけた。

名の通り、炎魔法と相性が抜群で炎を纏わせると剣の攻撃と炎による延焼ダメージを与える事ができる。

あとこれ剣だけでなく火炎放射器代わりにもできるからさっきの天叢雲剣みたいに遠距離攻撃に使うのに結構いいかも。

他にも最初に作った聖剣を除いてあと4本作ったけど今はいいとして後で一度アイテムボックスの中にしまっておくか。


さて、今聖剣を紹介したが実は聖剣以外にもいいアイテムを作ったぞ。

まずはこの弓。

全体が黄金に輝いて神々しい見た目をした弓だが、肝心の矢が弦と融合していて矢を放てない様な構造になっている。

だがこれはそもそも矢は必要ない。

何故ならこうやって弦に少し魔力を込めて引っ張る事で...


パシュッ


魔力で出来た矢が飛び出せるからだ。

弦に込めた魔力が弦と融合した矢の方に魔力が集まり、そして魔力の矢を生成し打ち出す事ができる。

そして魔力が残っている限り何発も打つ事ができる。

なんかちょっとパクリ感がある様な感じはするけど、別にいいよな。

更に魔力の量によっては一度に大量の矢を放ったり、巨大化した矢を放つこともできる。

でもこの弓の名前はまだ決まってないんだよな。これは後でもいいか?


次にこの杖。

一見大きな宝玉を付け、色んな高価な装飾が施された杖であるが、実はこの杖「魔法の杖」なのだ。

えっ?そんなの見れば当たり前だって?

チッチッチッ、これはただの魔法の杖ではないのだ。

こうして少し魔力を込めるだけで、魔法を唱えると...


ドラゴン「ファイヤッ!!」

ゴッ!!


検索して調べた小さな火の玉を放ち攻撃する初期魔法「ファイヤ」を唱えただけなのに、巨大な火の玉が出現し前に飛んでいった。(燃え広がらないところに撃ったのでご安心を)

そう、この杖は初期魔法でも強力な魔法として発動できる杖で、さらに大きな宝玉の下にはそれぞれ魔法を発動するために必要な各属性の宝石「マジックジュエル」7つを付けている為、魔力をもってれば全属性使用可能となっている。

マジックジュエルは魔物から手に入る魔石とは違い、自然界に含まれる魔力が何らかの理由で地中で凝縮し、宝石となって現れる品物。

見つけるには結構苦労するみたいで希少であるが、魔石で作られる魔道具より強力な魔道具を作れる。

俺はこの杖を「賢者の源」と名付けた。


最後にこの手袋。

見た目は、手の甲部分と指の肩から肘辺りまでに純鉄のパーツが付いており、あとは指なしのタイプの手袋である。

これは殴る力を10倍に高め、相手を吹き飛ばすマジックアイテム。

例えひ弱な人でもこれを嵌めて殴れば、相手を吹き飛ばす事ができる。

最初はもっと上げてみようかなと思ったんだけど、これで対人戦になった時の事も考えてあえて10倍にしておいた。

これでもし百倍だったり千倍だったりすると殴った瞬間、肉片になる事間違いなし。

考えただけでゾッとする。

一回使ってみようかなとは思ったが、俺は龍だから手に合わないし、念力でやっても意味がないからなぁ。

これはしばらくはお預けかな。

いやぁ、こうロマンがあるものを作ると心が躍るな。

まだまだ作ってみたいものはあるけど、今はこれぐらいにしておくか。

さて、腹も減ったし晩飯(?)にするかな。









...退屈だ。

あれから1ヶ月ほど経ったが、そろそろ限界だ。

その間果物の栽培だったり、家畜の増産だったり、装備の製造だったり色々とやってきたけど、この空洞内でやる事がなくなってきてすっごい退屈だ!

5日前に飽きてそろそろ地上に出ようと思ったが、どこにも地上に繋がる出口がないし、上を壊そうかなと思ったがそれで生き埋めになるのは怖いから断念した。

あー、この世界がどんな感じなのか見てみたいなぁ。

異世界だから絶対ダンジョンとか財宝とかあるはずなんだよな。

色んな国を見てみたり、ダンジョンに入って魔物を討伐してみたりしてみたいなぁ。

まぁ、俺も魔物みたいなもんだけどな。

それに今の俺は宝龍と呼ばれる神様みたいなものだからあまり人目に触れないほうがいいよな。

となるとここでずっと引き篭ってないといけないといけないのか。

しょうがない、少し昼寝するかな。

ここまでやる事ないと眠る事以外無いからな。

ちょっと休もう...。

俺は体を低くし、意識を閉ざした。










どれくらい眠っただろうか。

意識が朦朧し出した時、不意に何かの気配を感じた。

この感じ、二足歩行で歩いているな。

もしかしてこの世界の人間か?

何か言葉も発しているみたいだし、絶対人間だよな?

てか来てるってことはどこかに出口があるってことだよな!?

これは挨拶したほうがいいよな。

よし、そうと決まれば起きなければ。


ガツーン


あれ、意識はあるのに体が起きないぞ。

ていうかなんか体が()()()固定されているかの様に自由に動かせないな。

ええい、こうなったら力づくで


ピシッ


おっ、なんか()()()()がしたな。

ん?割れる音?

俺は恐る恐る目を開けてみた。


...


えっーーーーーー!?


何か俺水晶の中に閉じ込められているんだが!?

ちょっと眠ってる間に何があったんだ!?

いや、それよりも今はここから出るべきだな。

よし、さっきよりも力んでみるぞ。

ふんぬっ!!


バキッ


お、水晶にヒビが入ってきたぞ。

少しずつだが体の自由を取り戻しつつある。

ちょうど口当たりが完全に動かせる様になった。

よーし!ここは爆裂魔法を発動させて一気に破壊だ!!


バキーンッ!


爆裂魔法を発動させた事で、水晶を完全に破壊させて外に出る事ができた。

あたり一面に水晶の破片と煙が撒き散らされた。ちょっと煙いな。

さて、目の前にいる人間は本当に人間なのか確認しとかないと。

...んー、みた感じは8歳ぐらいの子供だな?

しかしこんな所で1人で来るのは不思議だな?

もしかしてこの子捨て子かな?

よく見ると衣服と体は汚れてるし、所々も破れかかっているからかなり長い間孤児として過ごしてきたんだろうな。

あ、子供が怯えながらこっち見てるな。

それはそうか...こんな巨大で凶暴そうなドラゴンを前に平常心で居られる訳が無いな。

んー、この子がどこから来たのかを知るためにも、ここは近づいて警戒心を解いてもらわないとな。

俺は首を小さい子供の前にまで近づけて...


ドラゴン「おっ、この世界の人間がここに来るなんて珍しいな」


ちょっとお茶目な感じでそう言った。

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