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シノノメナギの恋わずらい  作者: 麻木香豆
第三章

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そばにいる

 それからわたしたちはまた離れ離れだけど家にいる時間は気が向いたらビデオチャットを繋げて共に生活をしている。

 ご飯食べる時はできるだけ同じ時間に食べるようにして。常田くんは常にラジオか落語のCDを聴きながら、私はテレビをつけながら。筋トレも毎晩する。疲れててもする。

 話もたくさんする。仕事のこととか夏姐さんの出産の話とか次郎さんの父親としての奮闘ぷりとか、あれ、気づいたら私ばかり話してない?


『べつにええで、梛の話聞くの好きや。おもろい』

「そんな面白い話してないのにー」

『おもろいでー。オチがないところが』

「うそぉーっ。それはつまらないんじゃないの?」

 常田くんはニコニコしている。


『梛は昔に比べたらよう喋るようになったわ。いっつも何かを話そうとして飲み込んで胸の内に閉じ込めてしまう。だからさ、そう思うと今はかなり話せてる』

 ……今でも口数は少ないほうだとは思うけどなぁ。妄想の方にセリフとられている気もする。


『こうやって話しているとな、寂しくないな』

「そうね……」

『ああ、去年の今頃はクリスマスを梛と過ごせるわーって楽しんでいたのにな』 

「そうね、わたしも浮かれていた」

『はははっ、そうやなー。クリスマスだからってなぁ。ツリーは流石に飾られへんし。またクリスマスになったらオンラインクリスマス会しような』

「じゃああの去年の下着着た方がいい?」

 ブッ!

 常田くんは飲んでいたお茶を吐いた。関西人らしいナイスリアクション。


『そ、それは梛に任せるけど興奮してその、あれは何をどーしろっていうんや』

「冗談よ、一人ですれば?」

『ええかげんにせえよ、絨毯汚れてしもうたわ』

「面白い」

『面白うないわっ!』

 常田くんもだんだんわたしにきつい関西弁で話してくるようになってきた。なんとなく、それは本来の彼になってきたわけで。それはそれでいい。


 そうか、もうあれから一年。付き合ってから一年もお祝いして、今度はクリスマス。常田くんの誕生日も初めて今年しっかりお祝いできたし、プロポーズ記念日、年越し、お正月……結婚式、来年こそ二人でそばで一緒に過ごしたいね。


『梛、愛してるで』

「わたしもよ、常田くん」

 って改めていうと恥ずかしくて同時に笑ってしまった。



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