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シノノメナギの恋わずらい  作者: 麻木香豆
第一章

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プロローグ

2019年の出来事

 勤続して約10年。図書館司書として市の図書館に勤めるわたし。


 好きな本に囲まれとても幸せである。最新刊を利用者の方よりもいち早くスリスリ、いや、拝むことができる……だったら本屋でもよかったのであろうが図書館で、というのがわたしの夢であった。


 カウンターでの貸し出し作業、イベントの企画運営、展示物の製作、おすすめ本の選出、製本……多岐にわたる業務のおかげで毎日充実している。



 プライベートでは全く浮いた話はなくて気づけば35歳になった。友達もほとんど結婚して3人目の子供はどうする? って子供がいる前でセックス、いや子作りの話が飛び交う……いいのか?


 わたしは男として生まれたが見た目は肩まで伸びるロングボブで淡い色の可愛い服でどう見たって女の子。わたしはそれを望んでいる。女として生きたいのだ。そのことに関しては図書館の館長やスタッフからも理解を得ている。だからとても快適に過ごせる。


 そんなわたしには恋人がいない。


 好きなのは男の人。なのに近づいてくるのは女の人。女の人たちはわたしのことを中性的で可愛い男の子だと近づいてきたけど、だんだんそりが合わなくなって離れていく。体の関係はない。童貞でもあり処女でもあるわたし。

 わたしが女の子として生きたい以上、家庭を作るのは難しい。


 でも出会いは結構ある。市の図書館ですから老若男女様々な人が来る。カウンター作業していたら常に顔を合わせる。

 常連の利用者が多いがその人たちと恋人だったら、わたしのことを好きだったらなんて。あらぬ妄想を抱く日々。


 私は惚れ易い。


 この妄想が日々の業務にプラスされているのもあって仕事も続けられたと思う。


 間違っても他の司書もこのような妄想を抱いてるというわけではないが少なからずいるかもしれない。

 でもそんなこと言うとまじめに業務をしている他の全国にいる司書さんに申し訳ない。


 わたしもちゃんとまじめに仕事しているけどね。メイクはナチュラルに。これだけでも女の子みたいに可愛くなれるのは美人の母親のおかげなのか。それだけは感謝しよう。


 まぁ誰も何も言わないけどね。


「梛さん、その眉毛いいですね」

 そうでもなかった。見てる人は見てるんだな。ちょっとわたしは嬉しかった。



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