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社会の出発点での差別
人生の出発点と同じであるが、新たなコミュニティに属するたび起こる差別がある。新規コミュニティに属することを社会の出発点と呼ぶことにしよう。
新しい集団では、出身、時期、性別など色々なもので区別される。個別の分だけ差別が生まれる。向上心がある限り、区別は差別へと進化するのだから。
ただ、ほとんどの差別は認識することはない。それは、平時において、人が意図的に差別的行動を抑えているからである。行動として現れなければ、問題化することはない。
ただし、状況が変われば、差別意識が表に出てくることがある。理性によって抑えれていたのが、表に出るにはより強い衝動が必要だ。
その最たるものが、恐怖心だ。恐怖によって、理性のタガが外れる。それは、衝動的行動となって現れる。
普段であれば仲良く暮らしている他民族だ、社会が不安定になったとたん人種差別社会へと進むのは、恐怖心による衝動でからである。差別意識を無くすことはできない。しかし、恐怖心を無くすことは努力によってできる。その結果、人は差別的行動を減らすことはできるのである。