ただいま
懐かしかったんだ
何かが
空気なのか
その雰囲気なのか
タイミングなのか
それら表現した全てが合っているようで
それらでは表現しきれないようなもの
懐かしくて
懐かしくて
一体何に対して懐かしいのかもわからないのに
懐かしくて
ちょっと力を入れたら
瞳から涙が零れそうだった
その理由なんて
考えても仕方がないぐらい
いいとか
わるいとか
そういうモノじゃなかった
ただただ
「ただいま」
こぼれてくるような
これまで
何を
どんな風に歩いてきたのだろう
それすら
わからなくなってしまいそうだ
頑張るとか
頑張らないとか
辛いとか
苦しいとか
ああしよう
こうしよう
そういうもの全て
必要なかったのではないかと思うような
けれどきっと
それらがあったから
今があって
私の中をしばらく縛っていた何かが
すーっと
とけていく