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弱虫バトン  作者: oga
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第七話

この作品はリレー形式で掲載していきます。


作者 偽貍狸

僕は今日も、平穏な日々を過ごしている。

…いや、ここは過ごしていた、と言ったほうが良いのだろうか。


自然の法則に逆らうこと無く、あるがまま、なすがままに平穏と過ごし、答えの分からない実験を続ける毎日。

少しかっこつけてしまったようだな。

これでも僕は満足している。十分すぎるくらいに。


───────ただ、そんな僕の平穏が、乱されてしまったのだ。今日!


それは僕にとってマイナスであり、同時にプラスでもあったのだった。




「いけーーーっ!!」


先生に見つかったら即指導室行きの速度で、向こうの方から2つの影が走ってきた。

周りにはそんな行為を応援するような輩がざわめいている。

僕も一緒にされてしまってはたまらないので、渡されたプリントを抱えて早足で去ろうと…

………したんだが。


「うぅわぁっ!?」


どこからか勢いよくスライディングを決めた黒板消しが、僕の真っ白な上靴に直撃した。

動揺してしまった僕は、両手をプリントに塞がれていたこともあって頭から転んでしまった。


────最悪だ。僕の平穏なはずの日が…。


と、ここは僕にとってマイナスな面。

そしてそのあとに……


「Don’t mind!!」


透き通ったような高い声。

ふざけた喋りようだ、と一蹴することもできただろう。


「そんなことは、気にしちゃダメ。Denjirou☆」


僕は、出逢ってしまったのだ───


金髪碧眼のハーフ美少女、絵美里・バーンズ(えみりー・ばーんず)と……




「て、何かっこつけてるんだいでんじろう君?」


「ふわぁっ!?」


「いや、なんか1人語りを始めたから静かに聞いていたんだけどねぇ…」


そういって隣にいたのは、ニヤニヤと笑っているのは、さっき僕に黒板消しをぶつけた相手、忽那アリスだった。


「なな、なんだお前は!!なんで聞いいいいているんだ!?というか僕の名前は米屋史郎だぁぁぁ!」


そんな僕の叫びをあからさまにスルーして、彼女はなんだか鼻につく笑顔を向けてきている。


「んふふ、やっぱ好きなんだねぃ。…私の言われようはひどかったけど、でも、まぁ…」


「ど、どこまで聞いてたんだ…」


「さあ、そんな気持ちがあるのなら今すぐ陸上部ぅぇぇええ!?」


彼女の声が半分も終わらないくらいのところで、僕の羞恥心には限界がきてしまって、軽く突き飛ばして走り去る。

黒歴史となって一生残りそうだ。


「ってなんだこの速さ!?」


運動というものに全く縁のない僕の足が遅いことは分かりきっていたが、それにしても突き飛ばしたはずの彼女は僕が走り出して2秒後ほどで真後ろに迫ってきていた。


「さ、さぁそんな気持ちがあるなら………」


肩で息をしながら無理やり浮かべたキメ顔で彼女は言う。


「………絵美里のいる、陸上部へ──!!」

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