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弱虫バトン  作者: oga
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第四話

この小説はリレー形式で掲載していきます。


作者 姉ヶ崎蘭花

「あの~…」


「えっ、あ、うん?」


二人は、校舎を先生に見付かったら怒鳴られるレベルの全力ダッシュをしたため、息をするのがやっとのことだった。

どこを走っているのかも考えていなかったのでここがどこか皆目検討がつかない。

そのうえ、人気の全くないところに来てしまったため、誰かに聞こうにも聞けない状態。


「どどどどうしましょう忽那さん?!」


「忽那?あぁ、アリスでいいよ!えーと…」


「じゃあ、アリスちゃん。私は家野文江です」


「家野、イエ…、文江、モン…イエモンちゃんだね!!」


突然私が放った謎のあだ名にイエモンちゃんの目が白黒している。


「って、そんなこと言ってる場合じゃ、」


「そこで何してるの?」


どきっ


私たち以外の声。声がしたのは近くの階段からだった。

振り返って見てみると、そこにいたのはー


「(顔が…)」


パンダのように顔が白黒な女子生徒だった。


「ここ特別棟でしょ?何してるの?」


その疑いの声で聞かれた瞬間、私はパニックに陥ってしまった。


「え、えと…」


「部活です!読んで字のごとく部活動です!!ねっ?」


「えっ、うん!部活動でごさんす!」


ござんす、とか言っちゃった。恥ずかしい


「へぇ?何の部活?」


「それは、ソフ…」


ソフト部、とつい言ってしまいそうだった。私の中で部活といったらソフトのイメージがついてしまっている。でも、もう違うんだ。


「陸上部。でもまだ2人しかいなくて…」


「陸上部かぁ~…でもあたし、絵を描くぐらいしか能がないからなぁ」


あり得ない、そう思った。体操服とズボンからスラッと伸びる足は運動していない女子のそれとは比べものにならないくらいだったからだ。ソフトでもやっていたのかっていうぐらい。


「やりましょう」


口を開いたのはまたしてもイエモンちゃんだった。


「わたくしは茶道部ですが、アリスちゃんに誘われてやってみようと思いました。茶道部でもやればできるんだって。だから諦めないでやってみませんか?」


そんなこと思ってたなんて…!感動したよ、イエモンちゃん!!と、目で訴える。


「うーん、そこまで言うなら…」


おっ!落とせるかも?!


「持久走、勝負しよ?」


えっ。


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