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おわり

「あの子、死んでたんだね」



 家に帰ったメニィは、母親にポツリと漏らしました。



「なかなか受け入られないものよ。娘の死は。でも、冬が来る度に会えるんだから」



 メニィは部屋にひきこもることはせず、台所に立つ母親の背中を見て、立ち上がりました。



「お母さま、あたしに料理教えて。あと畑仕事も。釣りでもいいよ」

「急にどうしたの?」

「別に。季節のように、あたしの気まぐれが終わらないうちにね」


 にこり、と笑うメニィの笑顔は、この数年で一番魅力的な、可愛らしい女の子に見えたのは、母親は内緒にしておくことにしました。





 春の神様と出会い、メニィは行動力を身に着けた。



 夏の神様と出会い、メニィは他人との交流の大切さを知った。



 秋の神様と出会い、メニィは自らを戒めた。



 冬の神様と出会い、メニィは思いやりの心を知った。



 全部、ひねくれ者のメニィに足りなかったものです。



 1人で部屋にひきこもっていては、決して知ることのなかった、大切なこと――。




 季節の神様は、季節を運んでくるだけでなかったようです。




 おしまい。

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