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咆哮。傷つきたいのはお前か。  作者: 片埜 モリ
5/15

スタート

「じゃ〜これで解散ということで。お疲れさんでした!」

ろれつの回ってない舌で幹事が終会を告げると、飲み会の参加者は思い思いの道へ散らばり出す。

中途採用者の歓迎会に現場の慰労会も兼ねた宴会はあっさりと一次会でお開きになった。

素早くあたりを見回した茉依花は、佳也の姿を見つけると何気なく近寄っていった。

少々赤くなった顔で部長と大笑いしている。

部長は茉依花の姿を見つけると、

「おお、能川!」

と大声を出した。こちらはだいぶ赤い。

佳也の肩を叩き

「だかぁら森田、もう一軒行きます。能川も行くって言ってます!」

と一人で盛り上がる部長に佳也はゲラゲラ笑う。

お先にぃと微笑みながら、去り際にチラッと佳也を見ると彼と目が合った。

胸が高鳴ったが気取られないように、そそくさとその場を去る。

もっとも足早に離れたように見せかけて、たっぷり時間をかけて駅までの道を歩いた。


来てくれるかな、誰かさん。


案外早く肩を叩かれた。

どうやって部長をまいたのか、すました顔の佳也が立っている。


「飲み直さない?ちょっと物足りない」


いいですよと答えながら、茉依花は心臓がバクバクと音を立てているのを感じていた。

見上げると佳也の優しい顔がそこにあった。

夢にまで見た展開!


茉依花は自制心というブレーキから足を離しかけていた。


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