挨拶
今まで投稿出来なかったのは私生活が忙しかったからです(大嘘)
僕は葵と会話を交わし、時計をぼんやりしながら眺めた。
時計の針は8時27分を指している。
すると、誰かが教室の扉を乱暴に開けて入って来た。
そこには、真っ黒のスーツで身を包み、長身で黒い長髪、黒淵眼鏡をした全身真っ黒の電柱のような人が立っていた。
この人が先生なのだろうか。どことなく頼りないがあまり悪い人ではなさそうだ。葵の方を見ると僕と同じ事を思ったのか少し苦笑いしている。僕もつられて苦笑いをする。
「いやぁ、悪い悪い!少し会議が長引いてね、えぇっと、今日から君達の担任となる阿比留 智晴だ。よろしくな。」
「意外と気さくな人で面白い人だね。」
葵が小声で話しかけてきた。
「う、うん。そうだね……」
吃りながらも返事をした。そんなことより、阿比留という名字が珍しくて少し気になる。
「おいそこ、うるさいぞ、静かにしろよ〜。」
先生がこちらを指差し、注意してきた。
「ごめんなさい。先生。」
僕は素直に謝った。
「よし、じゃあ、これから教科書を配るぞ。それと忠告するが、絶対に教科書を机や掃除用具入れの中に隠したり置いていったりするなよ、見つけたらその時点で没収して処分するからな。」
「先生」
葵が口を開く
「ん?どうした?」
先生は重たそうに教科書を手に持ちながら、人数分あるか確認している。
「処分ってどういうことですか?教科書を処分されたら新しく購入しなければいけないんですか?」
葵はハキハキと発言している。
「そうだぞ。処分されたら新しく買わなきゃならん。それに隠していたりした事が発覚した場合その人には処分が待っているから気をつけるんだぞ。」
処分?処分とはなんだろうか……
「処分とはどういうものなのですか?」
葵は続けて発言する。
「処分については先生も良く分からないんだ。この学校に来てまだ間もないからな。」
「……そうですか……有難うございます。」
葵は少し俯きながら先生から教科書を受け取った。
僕も前の席の人から教科書を受け取り、後ろの人に渡そうとした。すると
「よぉ、お前、名前なんていうんだ?」
ニヤニヤしながら唐突に僕の肩を掴んできた。
「ひ、弘人だよ。高橋 弘人……」
僕は少し間を置いて返事をした。
「弘人っていうのか。よろしくな。俺は斎藤 浩史っていうんだ。」
「う、うん……よろしく……」
あまりコイツとは関わらないほうがよさそうだ。
僕はそう思って教科書を渡した。
「全員に教科書渡ったかぁ?」
先生が確認する。
「全員に渡ってるみたいだな。それじゃあ、早速だが授業始めるぞ。」
「うわっ……まじかよ……」
浩史が残念そうに小声で言った。
ネタが無い。(本音)
まだ続きます。