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ゲームな世界!  作者: サクヤ
9/22

決着、そして反則


うーん

戦闘描写も難しい・・・

次からはより気をつけます!

文章の書き方、表現に!

次からですいませんm(> <)m




 








 剣と剣がぶつかり合う音だけが響いている。


 サクヤはずっと防御、アイザの剣を受けては返すことだけを繰り返していた。


 おそらく、アイザの力量を測っているのだろう。


 振り下ろされようが振り上げられようがすべて完璧なタイミングで弾いてみせた。


 アイザは、突いてみたり横なぎにしてみたりもするが、まるで効果はない。



「くっ・・・サクヤ! 私をなめてるのか!!」



「なめてなんかいませんよ」



 そしてふいにサクヤが白銀に光る剣を突きだした。



「う、ぁ」



 なんとか身体をのけぞらせて回避するものの、追撃をかわせない。


 突いたあと、みごとに手首を返して横に振りぬきアイザの胴を浅く切る。


 アイザもそれなりに高価な鎧を着ていたはずだが、最早サクヤの技術と剣の性能の前には紙きれほどの効果も発揮しない。


 重いだけ無駄だろう。音もたてずに裂けた。


 なんとかバックステップで距離を置く。



「んな!?」



「そろそろ終わりますよ?」



 サクヤが一気に間合いをつめる。


 一瞬で10メートル近くあった間が0になった。


 だがアイザも反抗し、目の前で剣を振り回した。


 一瞬顔をしかめたサクヤだが、すぐに攻撃方法をかえ、剣の行方を見極めながら右足のハイキックをアイザの胸を陥没させるほどの勢いで炸裂させる。



「がッ・・・!」


    

 20メートルほど吹き飛んだ。


 サクヤはその様を黙って見つめ、ただ立つ。


 数秒後、アイザが土ぼこりの中から姿を現す。


 しかしいまだその目からは闘志が消えていない。


 そして何か呪文を唱えている。



「あれは・・・バフか」



 バフとは、強化魔法のことを指す。


 身体能力や属性防御力を増加させたりとパーティでの戦闘ではサポートとしてまず不可欠な要因だ。



「まぁ感じからすると・・・肉体、身体能力強化か。にしても自分で自分を強化できるとは、戦士かなんかのくせに魔法関連のスキルも上げてたな」



 わざわざ発動させる気はなかったので、目にも留まらぬ速さで突っ込んだ。


 すると魔法発動の気配がした。


 バフではない、これは・・・炎。



「炎よ!!」



 魔法陣から莫大な炎が飛来する。


 じつはかなり強力な魔法のはずだが、


 サクヤはけだるそうに片手で、まるでハエを追い払うかのような仕草で消滅させる。


 アイザは驚愕に目を見開き、口を完全に開け切って硬直していた。



「あ、あ」 



「いかなる理由があろうとも、『とある理由』で俺には絶対に炎で害はなせません。実際どんな属性でも無駄ですが、特に炎に関しては特別無意味です」



 数秒して硬直から開放されると、途端にわめく。



「そ、そんな馬鹿な話があるか!!」



「あるんです。そして・・・才能とはもっともっと理不尽なものなんです。こんな程度、才能のうちに入りません。これをみたら、たかが一端に過ぎませんが、それがわかります」



 サクヤがおもむろに片手を空へ掲げた。


 すると、先ほどまで快晴だった空が急速に黒につつまれていく。



「堕ちてこい」



 そう言った途端、空から数えることなど到底不可能な数の黒い柱状の何かが超高速で降り注いできた。



「ッ!!!!!」 



 一瞬で、あたりは闇一色になる。


 その柱は、的確にミナ、ティナ、攻略組の人間、そしてアイザ、もちろんサクヤ自身をも全てをよけて半径1キロほどに突き刺さる。


 アイザや攻略組の面々はすでにリアクションさえとれず、思考停止状態に陥った。


 ミナでさえ、驚愕と恐怖を隠せない。


 ティナは何を思ってか、静かに空を見上げていた。


 真っ黒に彩られた背景から、白銀の剣を携え、サクヤが姿を現す。


 サクヤの服は黒く、本来ならこの状況では物理的にも精神的にもその姿を見ることはできないだろうが、しかしその右手に収まる白銀の剣の存在のおかげで、うすく輝くサクヤを、全員が直視することが出来た。


 しかし、人々の気が抜けようとしたその瞬間サクヤの姿は消失した。


 一瞬後に再び姿を見せたサクヤは、アイザの首に左手を突き出す。


 首に触れるか、というところで静止していたのは銀色に輝く剣ではなく、先ほど降り注いだ闇の柱だった。


 右手に白銀の剣、左手に漆黒の闇の剣を持つサクヤの姿は、死を運ぶ死神のようにも見え、また、命を救う・・・いうなれば救済者のようにも見えた。



「終わりですね」



「・・・・・・・・」



「言ったはずです。あなたは必ず後悔する、と」



「・・・才能ある者ってのは、皆こんなにもめちゃくちゃ、なのか?」



「ええ。だからもうつまらないことはやめろと、上にも言っといてもらえませんか」



 これはサクヤの嘘だ。


 ここまでの規模のものは、サクヤが今知る限りではミナぐらいしか発動できないだろう。



 アイザは何も答えない。



「・・・では、もう行きます」



 サクヤは、目的地へと向かい、再び歩き出した。


 慌ててミナ達もあとを追う。



 ・・・・・やっぱりな。


 サクヤがこんなにも早くこの場を去ったのは。


 アイザや、他の攻略組の人間達の目を見て、この人間達が何を思い、何を言おうとしているのか。


 それら全てを理解してしまったためである。






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