やっと動き始めた主人公、そして世界も無理やり動かされ・・
もうはちゃめちゃかもしれません・・・
おかしかったら言ってください・・・
これから頑張りますので・・・
感想とかくれたら更新スピードめっちゃあがります!
次話からは少し更新遅れます・・・
俺達はフィールドを駆け回る。
結局この大型モンスターは大規模防御魔法を使うらしい。
見た目に忠実じゃない。
攻撃系だったら楽なんだけどなぁ。
しかも治癒系魔法も使ってくる。
おま・・・それは流石にないだろ!?
でも仕方ないからちまちまダメージを与える。
いっきに倒してもいいんだが、正直ミナの反応が怖いため、俺は殴る蹴るで応戦していた。
でもそろそろ終わりそうだ。
・・・にしても、俺はまったく本気を出してない。
なのにHPがハイペースで減っていく。
よほどミナの攻撃効率がいいんだろう。
レベルはだいたい思った通りの数値だった。
その割りに魔法の熟練度は俺に匹敵する。
というか回復魔法、バフ(強化魔法)など、攻撃に関する魔法以外はほとんど俺とは比べものにならないほどに高い。
このレベルでここまでだと、本物の『天才』だろう。
天才と呼ばれている者達は、そのほとんどが、長い歳月を費やし地道に弱いモンスターを狩り続けていた人間だ。
ミナのように本物の『天才』はどれだけいるだろう。
少なくとも俺は、見るのはミナが初めてだ。
だが、ミナは援護に長けている・・・なのにどうしてこんなにレベルが高いんだ?
確かにあの遠距離魔法はすごかったが・・・それだけか?
まだ他にも戦闘方法があるんだろうな。
「サクヤ! そろそろフィニッシュ!!」
見れば、最早モンスターの体力はレッドゾーンも半ばほどまで削られていた。
「了っ・・解っと!!」
とりあえず、サッカーボールよろしく思いっきり蹴る。
ものすごい効果音とともに吹っ飛んでいく。
そしてHPバーも吹っ飛んだ。
「これで・・・終わりだな」
「えぇ・・・」
終われば、あまりにあっけなく感じる。
というよりもともと、このレベルのモンスターに遅れをとることはまずありえない。
それにミナもいる。
ていうかティナは終始飛びまわってただけだったな・・・何がしたかったんだ?
・・・まぁ無事終わったってことでいいか。
さて・・・・。
「これからどうする? とりあえず街に戻ってみるか?」
街に戻ったところで居場所はないだろうが。
「うん・・・出て行くにしても準備は必要だろうし。明日くらいまでならまだみんな避難所にいるから、早めに戻って、急いで準備して、そして・・・」
「いいのか? 俺はともかく、ミナはこの街でうまくやってただろ。それに、一人でどこに行くつもりなんだ?」
「どこって・・・。また、どこか遠い・・・普通の、平和な街に行くわ。この街に愛着がないわけじゃない。でも、仕方がないって・・・割り切ってるから」
「割り切る、か・・・」
寂しいことだとは思う。
俺もずっとそうしてきた。
でも、そんなことをする必要はないことに気づいた。
ずっとずっと、攻略を続ければいい。
一人が嫌なら、誰かと一緒に。
そんな単純なことにさえ気づけないほどに、俺達の精神は疲弊していたんだろう。
「ミナは・・・もう戦う気はない?」
「・・・分からないけど、もう、一人きりは嫌なの・・・。ずっと一人で、ただ戦い続けるだけの日々に、疲れたの・・・」
やっぱりミナも、俺と同じ。
変化を求めてたんだ。
変わりばえのしない毎日に。
なら、ミナも俺と同じように一歩を踏み出せるはず。
足りないのは多分、きっかけだけだ。
・・・それくらい俺がつくってやる。
「だったら、俺と一緒に行く?」
「・・・え?」
仲間を集めるなら、手を差し伸べることが大事だと思う。
たとえ断られたって、諦めないで。
決めたんだ。
「俺さ、また、世界の果てを目指そうと思う。そしてこの世界を攻略してやる。一人じゃ無理なら、仲間を集めて。だから今は仲間募集中。昔は一人で世界に挑み続けて、諦めた。だから今度は、仲間と一緒に! ・・・ってな訳なんだけど。どう?」
「・・・世界の『果て』、かぁ・・・。いいの? 私なんかが? ・・・サクヤと?」
「ああ。というか頼む。・・・俺と一緒に来てくれないか?」
「っ・・・!! わ、分かった! 行く! 行けばいいんでしょ、行けば! ・・・もう・・・」
ミナはなぜか真っ赤になってる・・・照れてんのか?
・・・なんかそう考えるとこっちまで照れてきた!?
と、とにかく!
仲間1号が出来た。ついでに一匹もついてきた。
やっと、一歩踏み出せたんだろうか。
うん、多分。
「じゃ、じゃぁとりあえず街に戻るか」
「そ、そうね。早くしないとみんな戻っちゃう」
少しぎこちなく二人は街の方へ歩き始める。
・・・転移すればもっと早く帰れたことに二人が気づいたのは、二人が街について転移門を見た時だった。
もうすでに日は暮れていた。