プロローグが終わりを告げる・・・
やっとプロローグが終わった・・・でも戦闘はまだ続きます。
終わったっていうのかな??
あと、主人公の在り方?っていうのかな?を無理やり変えました。かなーり違和感だらけですが、どーか温かく(以下略
「そーいや・・・デカい魔力反応あったな・・・」
多分、感情がたかぶり、戦闘態勢を整えていたからすぐには気づけなかったんだろう。
「にしてもこんな魔力・・・最前線レベルどころじゃないな。『天才』達の一人か。・・・・・・・・? なんか覚えのある感じ・・・。過去に会ったことのあるやつか・・・? でもここまでの魔力を持つやつなんか流石に知らないぞ。下手すれば俺にだって匹敵する・・・・う、ぉっ!!」
モンスターが倒れる。
土煙がすごい。
ついでに音も。
ちらっと体力を確認するも、すでに半分近くバーは削られている。
音量に見合う威力もあったらしい。
Lv.700以上の、しかも超大型モンスターのHPを一撃でこんな減らせるやつは、少なくとも俺は知らない。
それこそLv.800~900以上はないと無理だ。
強ければ強いほど、より奥のダンジョンに行って出来るだけ自分に近いレベルのモンスターを討伐しまくらなければレベルは上がらない。
そのため、人の強さはどこのダンジョンにいるか、それだけで分かる。
特に俺はターゲットのレベルだけならば『識別』出来るため、正確なレベルが分かってしまう。
俺の交友の範囲で最もこの世界の外側のダンジョンにいたやつは、最後に会った時から成長してるにしてもせいぜい400後半くらいだ。
だから、今モンスターに攻撃したやつは、それ以上に奥のダンジョンでレベル上げしていたということになるんだが・・・
まぁこの世界は馬鹿デカい。 いまだに、その果ては誰も知らない。最前線のやつらはもちろん、俺達のような『天才』も。
そして、誰よりも早くこの世界の『果て』なる場所を見るため、『天才』達はずっと戦ってる。
まぁやっぱり自己満足なんだろうけど。
そんなところが仮にあったとして、もし見ることが出来たとして、何が変わるというんだろう。
もしかしたら世界に劇的な変革が訪れるのかもしれないけどそんな保障はどこにもない。
俺も、自分に才能があることを知ってからはずっと果てを目指してた。
でも終わりのないひとりきりで戦い続ける日々に疲れ、俺はそういう疑問を持ち始めてしまい、ついには戦線を離脱した。
残ったのは、この世界じゃまだ出回ってない膨大な量のアイテム、それも超どころじゃすまないほどのレアアイテムと、この世界の住人が一生をかけても誰一人として辿り着けないだろうほどの域に達したレベルだけ。
そして、平穏を求めて辿り着いたのが、この街。
・・・・話がすごーくずれたけども。
とにかく、この世界は大きい。 俺の知らない高レベルのダンジョンがあるのだろう。
そんなダンジョンでレベルを上げていただろう人間が、今、すぐそばにいる。
俺以上、ってことは流石にないだろうが、危険といえば危険な状況だ。
攻撃が当たった角度からして、モンスターの顔の真横、大体500メートルほどの高さの場所にいると思っていい。
このダンジョンにはそのくらいの高さの崖がたくさんある。 というか、崖だらけ。
ここら辺は比較的、地平線が見えるほどに開けているが、それでもいくつかはある。
だから正体不明の人間は俺を上から見下ろすような場所にいるということで、俺は身を隠そうともしていないし、馬鹿正直に敵さんの目の前にいる・・・。
・・・・うん、絶対見つかってんな。
などいろいろ考えていると、何か大きな物が風を切る音が聞こえる。
そしてそれは、確実に俺の方に向かってくる。
ってか速っ!
ばっ! と音のする方を見る。 と、青く、このうえなく綺麗な、竜のような生き物が飛んできていた。
その背には、人が乗っている。
ん? なんか見覚えあるな・・・というかあれは、俺がずっと探していたヤローじゃねぇか・・・・・?
青の竜の背に乗っている人影が、こっちに気づき、叫ぶ。
「さ、サクヤ!?」
「ミナ!!!」
竜は俺の前で停止する。
煙が盛大に俺にかかる。 ・・・まさか狙ってねぇよな、こんな状況で? それとも竜の独断か?
「こらぁ! ティナ、駄目でしょそんなことしちゃ!! ・・・わ、私はもっと早く止まってって言ったわよ!?」
魔法で防護壁を張ってしっかり防いでいた俺は、ミナをにらみ付ける。
正直に言うけど、おそらく、まったく迫力なんかなかっただろう。 ミナは少しびびっていたが。
「まあいいわ。それより、なんでこんなとこにいるのよサクヤは!? さっきまで街の中にいたでしょ!? わざわざ来たの!? なんのために!! あんた馬鹿なの、死ぬの!? とにかく早く逃げないと!! ほら、ティナに乗って!! あ、ティナはこの子の名前ね」
勝手に言いたいだけ言って、さっさと俺を乗せようとする。 ・・・というか、ティナさん露骨に嫌がってますけど。
どうしようかと悩んでいるうちにふと見ると、モンスターが立ち上がろうとしていた。
そして無闇に尻尾を振り回す。
・・・本当に無闇か、あれ?
的確に俺達がいる場所を横なぎにしてきた。
「!!! ・・・ちっ!」
とりあえず、唸りながら飛んでくる尻尾に突撃し、とび蹴りで応戦する。
魔法を使うのがめんどくさかっただけなんだが、ミナが息をのんでいるのが分かった。
そして、ぶつかり合う。
大きな衝撃音がしたが、俺には大して反動もなにもない。
基本ステータスに差がありすぎるしな。
尻尾は吹き飛び、敵の身体自体も回転しながら飛んでいく。
1キロぐらい吹っ飛んだはずだが、身体がデカ過ぎるためにあまり離れた気がしない。
着地してミナたちの方をみると、口を半開きしてぼーぜんとしている(ミナだけ)。
「別に、そこまで驚くようなことじゃないだろ?」
まだちゃんと聞いてないが、おそらくミナのレベルならこれくらいはできるだろう。
「うん、まぁそうなんだけど・・・それよりもサクヤが『天才』の一人だったことに驚いてるのよ・・・はぁ」
「俺だって驚いてるぞ? でも今はそんなこと言ってられない。さっさと倒して、・・・街に戻るか? まぁおそらく俺達のことは、俺達が避難所にいない時点でとっくにばれてる。これでこいつ倒してのこのこ戻ったしたら、確実に誹謗中傷の嵐だけど。人っていうのは、才能あるものを簡単には認めてくれない。特に俺達みたいに極端に才能がありすぎるとなおさらな。とりあえずこれ終わらせて、これから先どうするかはその後考えよう」
「そうね・・・いろいろ聞きたいことはあるけど、全部後!! じゃあ・・・いっちょ協力しますか!!」
モンスターも立ち上がり始めた。
・・・・・誰かと協力して戦うなんて、今まで一度も経験したことがない。
自慢じゃないが、俺はあまりに才能がありすぎたから。
学校で、誰かがパーティを作る話をしてるのを聞くたびに、そいつらを避けて歩いた。
だから、初めての経験に正直情けないくらい動揺してる。
でも、これが第一歩だと思う。
これをきっかけに、また歩きだせるといいな・・・
誰かと一緒なら、また世界の果てを目指せる。
すこしづつ、信頼出来る仲間を集めて共に進もう。
仲間とずっと一緒に戦えるのなら、こんな楽しいことはないだろ?
うわ・・・無理ある・・
すいませんです・・