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ゲームな世界!  作者: サクヤ
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ある日の、世界が歩き始めるきっかけ的な出来事

あたたかい目でみてくれたらうれしいです。でも批判はうけつけます。ばんばんしてください!

無駄に複雑な設定のため、最初はめちゃ説明くさいです。やばいです。




キーンコーンカーンコーン・・・・・


 機械的な音が学校中に鳴り響く。


 この日、十数回目となるチャイムが鳴り、電子黒板の前に立っていた、なぜかいつもスリッパを履いている教師がすたすたと音をたてて教室から出て行った。


 途端に室内が騒がしくなる。


 これからどこに行くか予定をたてている者や、この街にも若干小さめではあるもののれっきとしたダンジョンがあり、そこへ『狩り』をしに行くためにパーティをつくっている者、少数だがすぐに帰宅しようとする生徒などであふれかえっていた。


 俺は生徒と生徒の間をぬって進み、ようやく廊下へ出る。教室は広めだが、60人もいればなかなか窮屈だ。


 クラスはランクごとに分かれていて、学校に実力が認められている者程『A』に近く、『A』~『G』というふうに編成される。


 基本的に、依頼をこなしていれば学校に実力をアピールできる。ランクが上だといろんな特典があったりするらしい。ちなみに俺がいるのは『F』クラスだ。



「ふわ・・・はぁ、今日はどうするかな・・・最近レベル上げもしてない、依頼も受けてない・・・って言ってももともと依頼はほとんど受けたことないけど。『F』だし。・・・まぁとりあえずダンジョンに行くか」



 家には帰らず、カバンは学校に置いてそのまま行くことにした。歩いていってもいいが、面倒だから転移門に向かう。自分で転移するのもめんどくさい。MP減るし。実際痛くもかゆくもないけど。


 門をつかえば、ギルドカードを見せるだけで一瞬で行ける。ギルドカードと言っても、学校自体がギルド扱いのため、学校に通っている者にとっては、その学校の生徒だということを証明する『生徒手帳』がそれにあたる。


 綺麗にレンガで舗装された道を歩く途中で、ふと最近まともなメシを食ってないことに気づき、道中にあるなじみの喫茶店で軽く何か食べることにした。


 15分ほど歩くと、小奇麗な店に着いた。名前は『喫茶店』。


 開店したばっかりだから名前思いつかないという口実でつけた名前で、ずっとこのまま。・・・もう半年以上たつ。


 中に入ると軽快な金属音が鳴り、客が来たことを伝える。・・・相変わらず結構入ってる。男の割合が多め。


 とりあえずいつも座る窓際の席が空いてたからそこに座って、店員が来るのを待つ・・・暇もなく、一人の少女がとことこ小走りでやってきた。



「サクヤ! いらっしゃい! 久しぶりだね? 最近来てなかったけどなんか面白いことでもあったの?」



 と、最後に首をかしげながら聞いてくるから、肩までの髪がいい感じに揺れる。可愛い系の美少女。


 どれくらい可愛いかっていうと、たいしたレベルが高くないからあまり強いモンスターを倒せないためにコーヒー一杯でさえぜいたくだというくらいお金に余裕がないはずの男共がどうにかお金を工面してまで頻繁に会いにくるほど。とにかく、すごく可愛い。


 俺は片手をあげて答える。



「ひさしぶり、ミナ。や、特に。最近ちゃんと自炊してただけ。つっても簡単なものばっかで飽きてきてさー。だから、これから街のダンジョン行くしついでに食べてこっかなぁ、と」



「どうせインスタントばっかだったんでしょ。作ったっていうの? それ・・・」



「インスタントばっかではないけどな? まぁ結構あったけど。料理本みながら頑張ったんだぞ!」



「ふぅん? 例えば?」



「ゆでたまご」



「えぇ!? それつくるためにわざわざ本買ったの!?」



「いやいやいやいや! ミナが例え言えって言うから! しかもゆでたまご馬鹿にすんな! あの、神な半熟加減のゆでたまごをつくるためにどれだけかかったと思ってんだ!」



「しらないわよ! っていうかそんなことのためになんでそこまで・・・」



「正確に言うと、2ヶ月」



「ここに来なくなってからずっと!?」



「断言する、売れるぞ」



「そんな自慢げに言われてもいまいち凄さが分からないわ・・・」



 ゆでたまごの奥深さが理解出来ないとは・・・料理人の娘として失格だな。マスターなら分かってくれるはず・・・いや実際、そこまで深いわけでもないけど、ここまでこけにされたら引き下がれない。



「とりあえずコーヒーくれない? 砂糖もクリームもいれて。量は任せる」



「今日はブラックじゃないんだね。了解!」



 とことこ走って、ミナは店の奥へと消えた。後ろ姿も可愛いな・・・。


 そういえばミナもたまにどっかのダンジョンに行ってるみたいだけど、どこに行ってるんだ?


 ここらへんじゃないし、ここよりも世界の『内側』に行ってるのか? だとしたらレベルは高くないことになるな。


 実際にあいつからは強力な魔力とかは感じない、が・・・なにか、しっくりこない・・・隠してるような・・・でも俺から実力を隠し通すのは世界最高レベルでもむりだしな。俺にそういうスキルがあるわけではないが。


 まぁおそらく、いや十中八九勘違いだな。うん。あまりにありえん。

 


 なんていろいろ考えていた俺の耳に、思考を塗りつぶすかのようにサイレンが響き渡った。なんらかの異常事態を示す、この街の中のみに聞こえる音だ。


 瞬間、店内にいた客に中でも屈強な体つきの男が声を張り上げる。



「みんな落ち着け! 避難経路はトイレの左にある! 落ち着いて、女子供から先に外に出ろ! 客、店員問わずにだ!」



 こういう事態は初めてではない。それどころか、割と頻繁にある。


 1~2ヶ月に一度ほどのペースで、街になんらかの異常事態がおこるなんて笑い話にもならないが。


 そのせいでこの街の住人はある程度サイレンの音になれてしまっている。


 だが、それでもやはりパニックに陥るのは避けられない。現に、あたりの店からは怒号が絶えずとびかっていた。


 運よく、この店に少なからず場数をふんでいるであろう男がいたために、すでにこの『喫茶店』からは全員が非難したはず。


 しばらくしてパニックがおさまりかけてきたころ、街中においてあるスピーカーから放送がかかる。



『警報レベル、9。正体不明のモンスターが、[ヴィアート]に存在するダンジョンに出現。推定レベル、不明。少なくともLv.100を超えているもよう。着実に[ヴィアート]中心部に近づいてきています。被害者はまだ出てきていませんが、早急に今から指定する避難所へ向かってください。現時点での避難場所は、~~地区が・・・・・』



 途端にあちこちから叫び声があがる。



「警報レベル9!? ほぼ最高レベルじゃねぇか!! 天災級の災害でもそこまで高くねぇぞ!?」



「ヴィアートってこの街じゃない! 冗談でしょ!?」



「Lv.100以上って最前線並かよ!? なんでそんな奴が、せいぜいLv.2~30のモンスターしかいないこの街のダンジョンにいるんだ!?」 



 大混乱に陥り、ぼーっと目を見開いて立ち止まっていたり、信じられない事実につぎつぎと文句を言う者、そして大半は完全なパニックに陥った。


 これじゃ、避難場所も聞いてないだろう。俺はちゃんと聞いていた。俺達の地区、『No.10』の避難場所はさっき『喫茶店』に行くときに通った道を100メートルほど戻ったところにある馬鹿でかい公園だ。


 こういう事態では、昔、毎日のように命をかけてモンスターと対峙していた頃を思い出してしまう。あまりいいものじゃないな。


 逆にすっかり落ち着いてしまった俺は、とりあえずミナを探した。コーヒー頼んでたし。


 だが、どんなに探しても俺の視界には入らない。


 ミナ自身がもっている魔力をサーチしてみた。


 相変わらず違和感のようなものを感じるかと思っていたが、なにも感じない。


 不思議に思うと同時に、なぜか汗がふきだしてきた。


 すでに流れ始めた汗をふきながら、パニックにはなっていないが明らかに動揺してしまっている、先ほどリーダーシップを発揮していた男を見つけ、



「ミナを見なかったか!? いくら探しても・・・」



 さえぎるように男も叫ぶ。



「さっきものすごい速さで転移門のほうに向かってったぞ! くそっ! ダンジョンに行く気か、ミナちゃん! 死ぬぞ!!」









批判ばんばんしてください!とは言ったけどでも初心者なのであまりきつくゎ・・・ww 感想くれたらめっちゃうれしいです!!


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