第1話 たんじょう日の準備6
イヴやミルクとその仲間達が、
オーティスのたんじょう日の準備をしていると
とつぜんのトラブルにみまわれて……
対象:小学校四年生位~
読み聞かせやいやされたい人にもおすすめ☆
魔女はふつう、
昼間はねていて、
夜に活動するものなのです。
魔女の中でも、
わかい女の子は特に
そうでなくては
いけないのでした。
リリスは、
ぼさぼさの黄色いかみを
ぼりぼりとかきました。
おどろいたクモの
ラベンダーが、
リリスのかみの
中から出て、
にげて行きました。
「ほらね。
日差しにびっくりして、
かみの毛のクモが
にげて行ったぜ」
オーティスが茶色い目で、
小さなクモを追い
ながら言いました。
「ラベンダーは
すぐに帰って来るさ」
リリスは何でもないように、
にっとわらいました。
「それにね、
お母さんはちっとも
気づいちゃいないよ。
新しく生まれた赤んぼうに
夢中なんだから。
あのちんちくりんに
ひとばん中ふり回されてさ。
今ごろあの毛玉ちゃんと
いっしょに、何も
気づかずぐっすり
ねむっているだろうさ」
リリスはかたをすくめました。
自分の二人の姉達が
大好きなオーティスは、
リリスはどうして
妹のことをそんな風に
言うのか、不思議で
なりませんでした。
そのころ
『かわいい犬のお店』には、
仲間がみんなそろっていました。
彼らはオーティスの
たんじょう日プレゼントを
用意している最中なのでした。
リリスとオーティスが
店に入りました。
すると真っ先に、
入口側でミルクが
キャンバスに向かって、
オーティスのしょうぞう画に
取り組んでいるのが
目に飛びこんで来ました。
そのとなりの席には
発明家のケンと、
おくびょうな雑種犬の
ポチがいて、
二人でオーティスを
たたえる歌を作っています。
店のおくに目をやると、
キッチンでイヴが、
老犬ダイにたんじょう日の
ごちそうのメニューについて、
相談をしていました。
読んでいただき、ありがとうございます。
次回の掲載は2025年8月25日です。
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