第2話 研究発表会5
イヴやミルクとその仲間達が、
オーティスのたんじょう日の準備をしていると
とつぜんのトラブルにみまわれて……
対象:小学校四年生位~
読み聞かせやいやされたい人にもおすすめ☆
「あら、ミルクは香水や
せっけんだけじゃなくて、
お店で手作りのアクセサリーも
売っているじゃない。
この写真を参考にして、
自分でも同じような
耳かざりを作れば、
それでいいのよ」
「でも、ダイヤモンドが
手に入らないわ」
ミルクがため息をつきました。
オーティスはどうして
こんな物がほしいのか、
小首をかしげて写真を
じっとながめました。
だってこんなダイヤモンドの
耳かざりがなくとも、
このすました犬より
ミルクの方が、
ずっとかわいらしく、
かれんに思えたからです。
彼は姉の、茶色いおだやかに
波打つ毛なみや、
黒くみずみずしい
ひとみが大好きでした。
実際ミルクは、森では
かわいらしいと評判の犬でした。
「ダイヤモンドでなくても、
氷の精が作った宝石で、
同じような耳かざりができるさ。
ほら、この前氷の精が、
ちょっぴり毒入りキャンディ
のしはらいを、
それですませたって
言ってたじゃないか」
オーティスが言うと、
ミルクとイヴは顔を見合わせました。
「まあ、オーちゃんは本当に、
なんてかしこい子なのかしら。
明日から、さっそく
耳かざりを作り始めるわ」
ミルクはうれしくなって、
オーティスをぎゅっと
だきしめましたが、
オーティスは
めんどうくさそうに
それをおしのけました。
「さあ、さ。
それじゃあお夕飯に
しましょうよ。
今夜は春キャベツと
ベーコンのスープよ」
イヴが言うと、
三人はそろってミルクの
部屋を出て行きました。
読んでいただき、ありがとうございます。
次回の掲載は2025年10月3日です。
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