第1話 たんじょう日の準備18
イヴやミルクとその仲間達が、
オーティスのたんじょう日の準備をしていると
とつぜんのトラブルにみまわれて……
対象:小学校四年生位~
読み聞かせやいやされたい人にもおすすめ☆
そう、
そうなのです。
自画像も
自分だけの曲も
確かに素敵です。
けれどそれは
りっぱすぎて、
オーティスには
自分とは少しかけ
はなれている気が
するのです。
それに、
どんなにりっぱな
自画像を持っていても、
どんなに勇ましく曲に
歌われたとしても、
本当の自分がゆうかんだと
言う事にはなりませんからね。
またイヴが
たんじょう日に作る、
ケーキやごちそうの
数々は楽しみですが、
それはオーティスの
たんじょう日だけの、
特別勇ましい物では
ない気がするのでした。
しかしオーティスは、
そこまでは分かっていても、
じゃあいったい
何がほしいのか、
それはまだ自分でも
分からなかったのです。
ダイは畑仕事で
きたえられた、
たくましい両うでを
こしに当てて、
少し考えた後に言いました。
「じゃあ、
こうしよう。
私と君とで、
この夏は男同士の
旅に出かけよう。
持つのはテントと
ねぶくろとなべ一つ。
そして夏中あちこち
二人で旅して
回ろうじゃないか。
コウスケと
ペペみたいにね」
するとオーティスの顔は、
ぱっと明るくなりました。
ダイを見る目は、
きらきらとかがやいています。
「どうだい。
いっしょに来るかね」
「もちろんだよ」
そこでオーティスと
ダイは指切りをしました。
二人だけの、男の約束です。
読んでいただき、ありがとうございます。
次回の掲載は2025年9月22日です。
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