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♣︎9

エクスティア家の真実が徐々に明らかに!?


Google検索の怪雨に乗りました!ありがとうございます!!

これからも「怪雨、夢じゃないようで。」(怪夢)をよろしくお願いします!

家族がなくなった時のように私は絶望に包まれた。

会長に夏衣。死なないと信じていたものがどんどんいなくなってゆく。

エルフに生まれたことがわかってから覚悟はしていたはずなのに。

なぜ、私だけがエルフに生まれたんだろうと自分の運命を恨む。

エクスティア家の呪いは多い方だと言えるだろう。

青い目の者。緑の目の者。黒。茶色。その色によって、覚醒した時の色が違う。

ほとんど対照的な色で覚醒する。青なら赤。緑なら紫。黒なら灰色。というように。

エクスティア家は、目が特徴的な家系だ。

そして、一番謎が多いとされているのが青。

碧眼の者には例外が多く、綺麗な結論は生まれていない。


私のお母さんが第十二代目エクスティア家の当主だった。

うまくいけば、私が次の当主だったらしい。

お母さんの緑の目は、結論が出ている。

覚醒時は紫の目。覚醒時の能力は強化、所謂バフが多い。


他の色は、黒で灰色。能力が加護の付与が多い。

加護は水等の自然に関する者だったりと様々だ。


そして、少しだけわかっている青。

エクスティア家の文献に書かれていたのは、色と基本的な能力。

どちらともすごく量が少なく、例外の部分の方が多かった。

例外の能力と基本的な能力両方使えることが多く、私もそのケース。

おそらく、未来予知がその魔眼となるのだろう。


私は家に帰って、近くにあった紙とペンを取った。

少し、書き上げてみようと思う。


〈文献まとめ(作リア)〉


碧眼情報1


青→赤の場合 (種族エルフ

基本能力:命令系「動くな」等・加護付与(神の加護が多め)

例外能力:効果多数→魔眼


※魔眼…魔人?の能力のような効果を持った目

※魔人…人型の魔物


青→黒の場合

基本能力:不明

例外能力:不明


青→紫の場合

基本能力:時空操作、空間操作

例外能力:世界創作


青→ピンク

基本:不明

例外:不明


青→金

基本:不明

例外:不明


〈リア視点現実〉


わからない。不明なところが多すぎる。自分の家系のはずなのに。

きっともう、わかることはない。私は跡を継ぐ気はない。

それに、私の青い目はそんなに綺麗な効果ではない。

もしかすると、1人で別の目を複数持つことができるのかも知れない。

でもそうなると負担がとんでもなく大きくなる。

どれだけ修行を重ねても、二つのものを扱うのは難しいだろう。

私は一つの効果で息切れするのに、二つのものを扱うなんて無理だろう。

 

「……、」

目を閉じて赤眼にしてみる。

この眼に変えるとすごく疲れやすくなる。

魔力での体力補給を始めてゆっくりと目を開ける。


一番最初に目に入った物に対して「浮け」と命令してみる。

浮いているのは私の机の上に置いてあった紙の資料だった。

あれは確かだいぶ前の任務のまとめ。もうおそらく使わない。

使い終わった後の資料だ。あの資料は何回も見直している。


例外の能力はおそらく未来予知。

でも、意識したとしても見えない。

また別の能力なのかもしれない。


それよりもすごく目に負担がかかって辛い。

体力的な問題はない。おそらくただ慣れていない。


未来予知に関しては今全く見えない。

目に意識が入っているからかもしれない。


「……、、」

いつもの未来予知の時のように意識をしてみる。

3秒後。私は特に何もしていなかった。

覚醒していたとしても未来は見える。


例外の能力が私にはないのかもしれない。


「…!」

私が防御魔法を展開した時、ガシャャーンッと音がして家の窓が割れていた。

魔人?の攻撃だろうか。洗練された美しい軌道の魔法だ。


「防がれたか。殺すつもりで撃ったが。」

私は目を元に戻して相手に体を向けた。

家には結界を張っていたはずなのになぜ割れた?

とにかく逃げるために空間操作を使う。

空間操作なら周りを操ることもできる。


「(なんで、?)」

なんでなんで?という言葉だけが頭の中で駆け巡っている。

結界を破られるなら今度こそ私に勝ち目なんてない。

結界こそ私の武器のはずなのに、壊れるなら意味がない。


逃げれてない。空間移動を使っているし、彼を動かないようにしているはずなのに。

というより研究結果がでるのがはやい。それほど情報が少ないのか?


表示された結果は、不明を書かれている部分がほとんどだった。

わかるのは男だということ。種族はエルフ。私と同じだ。


「逃げるな。」

そう言って彼は私に近づいてきた鎖のような物で捕まえようとしてくる。

鎖といえば吸血鬼だ。私を襲ってくる理由なんだろうか?


「……、」

防御魔法で鎖の攻撃を防ぎながら私も杖で一般魔法を撃つ。

おそらく彼は私を殺そうとしている。うっすらと殺意を感じる。


「死にたいんだな?」

死にたくない。でも捕まったとしても死ぬ未来が見える。

戦った方が勝っている未来が見えてる。


「そっちこそ。死にたいの?」

そう聞いてみる。正直この戦いなら勝てるような気がする。

戦法は戦っている途中で変わる物だ。負け筋なんていくらでもある。


「止まれ。」

魔法だろうか、能力だろうか?動けなくなっている。

いや、解けた。おそらく呪いだ。


「動くな。跪け!」

おそらく聞かせたい命令とその上の命令を言わないと聞かせたいものが効かない。


「なんださっきから瞬きして。」

だめだ。私の目も効かない。瞬きしてる理由はなんだろうか。無意識だ。


「瞬き…。」


「あぁ。色が変わってる。青から紫とかな。」

赤が混ざっている?紫の目の能力は確か…。

時空操作…空間操作。そして世界創作。

使い慣れない能力にずっと翻弄されている。


この能力の使い道がよくわからない。

強いのか弱いのか。どうすればうまく使えるのか。


もうこれ以上逃げるのは不可能。倒すしか道はない。

羅宇が教えてくれたあれを、使う時が来たかもしれない。


「小細工はお互い意味がないことがわかったな。

まさかこんなにも似ている能力だとは思わなかった。」

それは私が一番言いたいことだろう。


「そう…。あなたはなんで私を殺そうとしているの?」

一応聞いてみる。最近私を殺そうとする者が多いから。


「計画において邪魔だから。」

計画というのは今起こっている魔物やマッド、魔人の大量発生のことだろうか?


「計画…?」


「あぁ。人類を支配するという計画だ。」

支配。だから手始めに魔族を増やしたのか。


※魔族…一般的に魔が名前につく種族全般。


「へぇ…。トップは誰なの?」


「大主教様のことか?」

キリスト教なのだろうか?

いや、普通にただの敬称という可能性もある。


「大主教様?キリストなの?」


「いや。違うな。敬称だ」

やっぱり。でも、あまり隠さない?


「へぇ…。」

そろそろ彼が攻撃をしてくる。凄まじい魔力だ。


「それじゃあ手始めに。」


ドドドドドッ!

轟音が鳴って、展開された多くの魔法陣から魔法が飛んでくる。

こういう戦い方にはやっと慣れてきた。意外と多いのかもしれない。

まだ簡単に避けられる範囲だ。でもこれだけじゃ済まないだろう。

手始めと言っている割には高級魔法ばかり飛ばしてきている。


今、時間帯的には夜。美しい月が私たちの後ろで輝いている。

そして、私たちがぶつけ合う魔法が花火のように散ってゆく。


都市がすごく小さく見える。そして、とても暗く見える。

まるで、今の私の心を表しているかのように。

それはきっとこれ以上被害を出してはいけないという、みんなからのメッセージ。


そして私は、夢から覚めたように私は濡れた瞼を開けた。

己の無力さを呪ったあの日の縛りから逃れようと足掻く。


誰かに言われたことがある。

「お前が自分自身の鎖を全て解く時、お前は誰よりも強くなる。

そして唯一お前を殺せるのは、お前の記憶。思い。考えだけだろう。」


要するに、私は「何」よりも強くなることはできない。

「誰」よりも強くなったとして、私は誰かを守れるだろうか?


そして私は、何かを探し出せるだろうか?

私はいつか、誰かと共にいれるだろうか?

私は小さい時の夢を叶えることができるだろうか?


考えることによって集中することができてきた。

この状態なら未来も見える。あまり変わらない未来だ。


ギラギラと燃えている彼の目。今までで一番綺麗なエメラルドの混ざった金色の目。

そしてそれを見つめている私を見つめる彼に写った、変わらない綺麗でもない私。


そう…。私は、いつだって無意味な存在で。ただ精一杯の虚勢で生きている。

夏衣には言われたことがある。「なんでそんなに偽って笑うんだ?」と。

その答えは、誰かが「笑っていた方がいいと、可愛い」と言っていたから。


「なぁ。」

彼は攻撃を緩めずに私にそう話しかけてくる。


「なに?」


「その魔法陣…」

私は全ての魔法を使用する時に魔法陣を展開させる。

この魔法陣はエクスティア家に代々伝わっている模様が描かれている。

月が入っていたりしている。それでもあまり意味は伝わっていない。


「これかな?」

私は魔法陣を展開して彼に見せる。


「お前、末裔か」

意味的には間違っていない。

だが、なぜ急にそんな話をするのだろうか。


「…?」


「かつて俺を後一歩で殺せるというところまで追い詰めたやつの末裔だな。」

私の祖先を知っている。彼は一体何歳なんだろう?

エクスティア家は私で13代目。そしてもう私しかいない。


「なぁ、お前はエクスティアがなんと呼ばれているか知ってるか?」

知らない。正直にいうと私は自分の家系を全く知らない。


「何と、呼ばれているの?」


「禁忌。だからお前は禁忌の末裔なんだよ。」

よくわからない。禁忌と呼ばれている?私たちが?


「そう…、」

少し、自分が焦っているのがわかる。

禁忌は、まだ二つしか知らない。エクスティア家に伝わる禁忌は6個。

霊術には100式と言う名前がついている。100個あるのだろうか?

花鳥風月で4つ?それとも技一つ一つで一式?


彼が私たちのことを知っているのなら私の攻撃なんて当たらなくて当たり前だ。

ならもうこれ以上戦う意味がない…ような気がする。


「お前が最後の生き残り。リアだな?」

そこまでして私たちを全滅させたいのだろうか?

私は静かに頷いて彼を見つめる。


「そうか。ならどうやって殺そうか?」

彼は頷いた私を見てそう言った。殺すのを楽しんでいる。

彼がおかしい。人が死ぬことに慣れすぎている。

ここまで楽しそうにする魔族は久しぶりに見た。


ナヒだって最初から慎重に攻撃してきてたのに、

彼は私のことを把握しているかのように攻撃してきている。

そう…今私は手加減されている。この攻撃量で。


「それはこっちのセリフかな。」

彼のどうやって殺すかと言う発言にそう返した。

展開していた魔法をお互いしまって、一度初期位置に戻る。

私たちが考えていることは同じのようだ。戦場は自分に合うように変える。

必要があれば魔族はそこにいた人間すらも殺してしまう。

そうなると私は何もできない。守りながら戦うことができないから。


これ以上、目の前で仲間が死ぬ様子を見たくない。

病院のような場所ならまだしも、誰かに殺される様子は懲り懲りだ。

幸い、今いる場所に私たち以外の生き物はいない。


「お前を殺すのは俺だけだ。」

そう言って彼が武器を向けてきた瞬間見えたのは、最後まで足掻いている彼の姿だった。

未来を変えるのは難しい。特に彼のような者には。


「運命は変えられない。」

私はそう言って彼に向けて魔法陣を展開した。」

ありがとうございました!

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