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♣︎6

第二章開幕。


6話です!

会長からメールが来た翌日。

私は家でナヒとの戦いを思い返していた。

そう言えば昨日もう未来予測を使ってしまった。


〈回想録〉


首を切る時の会話には、少し既視感があった。

それと同時に、違和感も存在していた。


「ねぇリア〜、」

私がナヒに近づいている時、彼は私にそう語りかけた。


「………、」

無言で見つめる私に、ナヒは語りを続ける。


「やっと二人になれたと思ったのに俺はまた一人だよ。」

「そうなんだ。」と思いながら彼に近づき続ける。


「リアもだよねぇ?」

今考えたら意味わからないな。

私は一生一人の人生を送っていて、二人になんてなったことないのに。


「聞いてるかなぁ?」

正直聞いてない。聞こえてる部分だけを思い返している。

私の能力じゃ過去を見ることはできない。

魔法だとしても巫女のものを使わないといけない。

一般術を使えないか巫女は、代わりに高級術を使える。

一般術と同じ魔力量で。だとしても過去に関する魔法は使いたくない。


その後も愛を語られながら戦いは終わった。


〈現実〉

「はぁ…、」

愛なんて私に与えても何もないのに彼は何がしたかったのだろうか?

それに、あれは愛というより狂愛だ。愛というのはもっと優しい気がする。

彼は狂っている。こんな私みたいなものを一番強いと判断して。


ピピッ~~


「……、」

緊急収集の合図で、こんなに不安になったことは今までにあっただろうか?

昨日、夢の未来予知で見たのは「会長」が死ぬ夢だった。

そんなことはあり得ないという確信さえ今では疑える。

きっと大丈夫だと信じて、私は家を出た。



5分ほど経った後、私は教会に到着した。

教会は何か重い雰囲気を出しており、戦闘士も虚な目をしている。

今回は全戦闘士が集まる招集だった。願いなんて所詮願いだと思いながら目を閉じた。


「戦闘士の皆様。お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。

今回は皆様もご存知の通り、会長の暗殺事件のことをお話しいたします。」

ある程度戦闘士が集まり、静かになった頃。

副会長がかつての会長の立っていた場所でそう言った。


暗殺か…、自殺か何かと思っていたのは相当失礼だっただろう。

会長ほど心身共に強く、お優しい方が自殺などしないはずだ。


副会長は会長の死の経緯を簡単に話す。


「つきましては、新会長を〜。」

そして、新会長の話に移った。

人の死など、詳しくは話したくも聞きたくもないだろう。


死の経緯を話すと、こうなる。


〈経緯説明〉


「〜〜、」

会長は昨夜寝る前に紅茶を飲んでいたらしい。

会長は紅茶がすごく好きで、毎日のように飲んでいたと。


「お嬢様。」

会長の家は所謂名家?と呼ばれていて、何人かの使用人がいたらしい。

そして、この使用人は寝る時間になるといつも来る。


「えぇ。」

会長はベッドに横になって、使用人さんに「おやすみ。」と伝えた。


「おやすみなさい。お嬢様。」

使用人はそう言って礼儀正しく礼をする。

カチャと音がして会長は部屋に一人になった。


「……、」

会長はその日、朝から自分自身の体の違和感に気づいていたらしい。

全身にだるさ・倦怠感があり、若干の熱があり…、

自分が自分じゃないような。そんな感覚に。


時間が経つにつれてそれらの症状はひどくなる。

動けないほどに辛くなり、もう死が察せるほどの状況だったらしい。


そこから数分後。


「〜〜っ、」

会長は全身の痛みに苦しみ、呪いのような症状で死に至った。

会長の死体の横には、ナヒの現像が残っていたらしい。

ナヒは「呪いで殺人を犯す」というとんでもない置き土産を残したのだ。


〈現実〉


多数決で副会長が新会長になった。

呪い対策部部長の夏衣も納得しているようだ。

それよりも、大事なことを多数決で決めていいのか?

でも、長年多数決でやっているらしい。

私は人間で言う長い間。生きているが、会長が暗殺というのは初めてだ。


こういうことならば、過去に関する魔法を使ってもいいのかもしれない。

でも、会長を勝手に見るというのはすごく失礼な気がする。


それよりも、ナヒのことを考えた方がいい。

ナヒは呪いで殺人を犯した。その残像が本当にナヒのものならばの話だが。

もしかすると、そういう幻影術なのかもしれない。

大体、死後に発動する呪いというのは欠点としてかけた本人の残像が残ることが多い。

彼は確かに呪いの使い手で、呪いに関しては敵なしだったのかもしれない。

それでも彼の戦い方は王道を貫いている。それはきっと会長もだろう。


会長が決まった後、戦闘士たちは徐々に帰っていく。

私もそれに合わせて協会の外に出た。



歩いて帰ろうと思い、帰っている途中。

私は何か気配を感じた。つけられている。

集中しなければ気づかないほどの綺麗に隠された気配だ。

私はいつも気配や力を抑えているから、他の気配や力を感じやすい。


相手はおそらく魔法が使える職業。

人外の可能性もある?振り返るのは怖い。

私は一応バレないように防御結界を張った。


「……、」

ヒュッ

相手は何かの魔法がかけられた縄を投げてきた。


「…、」

この戦い方…、ツェペシュ?

ツェペシュは、一度対象を誘拐するという戦法が一般的。

誘拐した後に串刺しにするらしい。怖い。

私にとっては相性がいい。すぐに圧倒できる…、気がする。


「はぁ〜〜!!」

相手は何か大きな魔法を繰り出そうとしている。

未来予知で見えるのはあたり一体が炎に包まれている様子だった。」

ありがとうございました!

次回も楽しみにしていてください!

本日新作出そうか迷い中…

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