♣︎2
奇数話は4000文字超え。
偶数話は2000文字越えで投稿いたします!
たのしんでください!
空間移動を使って家に戻ってきたら、7:00だった。
「はぁ…、」
彼が呪いの対処法を覚えるのはきっと、彼が思っているより難しい。
聖騎士の加護は呪い回避。人によって差はある。
強いものに強い人が、弱いものに強くなるのはイメージ的に難しいだろう。
「✉️Name:夏衣
すまん。起きてるか?」7:12
夏衣。彼女は戦闘局呪い対策部の部長だ。
よく、私に呪いの解き方を聞いてくる。
「✉️ん?」既読7:12
「✉️少し話したいことがある。」
「✉️問題ない。いつ?」
「✉️昼でいいか?」
「✉️えぇ。いつもの場所で。」
「✉️あぁ。」
彼女は少し男っぽいところがあり、すごくかっこいい。
魔物やマッドを倒す時の彼女の動くは洗練されいて、安心できる。
彼女も私のことを信用してくれているらしく、最近はよく一緒に倒しに行っている。
私は、羅宇を助ける時の仕事用服から戦闘洋服に着替える。
彼女は、話があると言って私に戦闘のサポートを頼んでくることが多いのだ。」
12:30
「(ここかな。)」
私は、私たちはいつも話すときに利用しているカフェに入る。
「お!リア。」
夏衣に少し待たせてしまったかもしれない。
「夏衣さん。待ったでしょ。ごめんね。」
「いいや、待ってねぇよ。」
「そう?ならよかった。」
そう言いながら私は椅子の座る。
「あぁ。それで本題なんだが…。」
「うん。新種のこと?死体の残らない。」
「あぁ。頼めないか?私が守るから観察していて欲しい。」
「えぇ。任せて。今から?」
「その服。わかって言ってるだろ。」
戦闘用の服を着ている私を見て夏衣は言う。
「さすが。行きましょうか。」
やっぱりわかるよねなんて思いながらお互いわかり合ってるなと思う。
「あぁ。ここから西に5キロ。コレアダンジョンだ。」
「コレア?あのコレアに出てるの?」
コレアダンジョンは下級のダンジョンで、初心者でも安心できるダンジョンだ。
そんなダンジョンが新種の巣になっているのは安心できないだろう。
「あぁ。だから今はA級ダンジョン扱いにしている。」
「そう。A級ならいけるの?」
「封鎖しているから誰も入らないがな。いけないことはないだろう。」
「そう?それじゃあ行こうか。」
確か羅宇はS級職業者だった気がする。夏衣もだ。
私はSの上を言っていると夏衣に言われた。羅宇でも勝てないと。
そんなことはどうでもいい。魔力量が多いだけで何もできないんだから。
「あぁ。すまないな。」
「いいえ。」
空間を変えてダンジョンの入り口についてから私はそう返した。
「気持ちわりぃ魔力だな。」
「えぇ。こんな魔力感じなかったんですけれど。
何か魔物に呪いのかかったような魔力です。」
「呪いをかけられている?こんな大勢にか。」
「えぇ。可能ではあります。」
「お前ならできるんだろうな。」
「えぇ。可能ですがやりませんよ?」
「お前がやるわけがないだろう。めんどくさいことなんてしないだろう。」
当たり前。めんどくさいことはしないし、
魔物やマッドにマイナスの呪いをかけたとしても、変換されていい効果になってしまう。
「えぇ。魔物等を強化することになりかねませんから。」
「あぁ。現にそうなっている。」
「夏衣さん。」
私は、口頭で話すとき夏衣のことをさん付けで呼ぶ。まぁ、なんとなくだけど。
「あぁ。頼んだ。」
「えぇ。」
私は少しの間全力で集中する。
そして、理解者の能力を使用してコレアダンジョンにいる全ての「もの」の呪いを解く。
3分くらいたった後、パリンッと音がした。
「リア。核すら破壊できたのか?」
「はぁ…、はぁ…、。核を破壊しないといけないから…。」
「結界すら張ったのか…。すまないな。」
「いや…、こうでもしないとみんな死ぬ。」
「あぁ。入るぞ。」
「えぇ。」
少し体力が落ちている。こんなにたくさんの数の呪いを解除することがないから。
ダンジョンの中は呪いの核を破壊したのにも関わらず微妙な気配に包まれたままだった。
「こりゃすごいな!」
夏衣は魔物を倒しながらその数に驚いたようにそう言う。
「夏衣さん!」
私は夏衣が見逃した魔物を倒す。
「すまん!後ろは頼んだ!」
「えぇ!」
私たちは数多い魔物を倒しながらダンジョンの奥へと進む。
呪いの核を破壊したと言うのは完全に無意味だった。
私の結界で壊れては何回でも生成されている。
魔力の無駄だ。だが結界を消すと他の襲撃が入りかねない。
「ここだな。ダンジョンの最奥部は。」
「夏衣さん。私あまりダンジョンに入ったことがなくて。最奥部は何があるのでしょう?」
本でしか読んでいない。ダンジョンには入るなと言う命令がまだ解けていない。
特に何もしていないが、昔ダンジョンで大怪我をした。その時の命令だ。
今回はその命令を無視する。夏衣がいるなら問題ない。
「ダンジョンボスがいることが多いな。」
「ボスですか…。」
「あぁ。まぁ聞くより見る方が早い。」
そう言って夏衣は最奥部の入り口の扉を破壊した。
「……。」
ダンジョンボスは何も喋らない。
本にはダンジョンボスと呼ばれるものは大抵喋ると書かれていた。
「喋らないか。珍しいな。」
そう言う夏衣を横目に、私はダンジョンボスを研究する。
研究結果は少し後に出るだろう。
「喋るさ。」
「っ、!」
結構びっくりした。急に喋らないでほしいな。
研究の結果が出た。
このボスが呪いの根源。倒せれば呪いは消える。
「まぁ、お前の声なんてどうでもいい。」
そう言いながら夏衣はボスに攻撃をし始めた。
「……。」
今がAランクというダンジョンとはいえ、呪いの根源であるからか強い。
なかなかダメージが与えられない。確か夏衣の職業は武闘士とシューター。
魔法攻撃もデバフも効いていない。物理攻撃の方がいいのかもしれない。
「夏衣さん!物理は、!?」
「おう!サポート頼んだぞ!」
「えぇ!スリーオブアカインド。」
結界を張ることで攻撃を防ぎながら私たちは反撃を続ける。
近距離タイプの夏衣は、怪我を多くしていた。
結界の効果で少しは回復しているだろうけど、完全には治せない。
「開衿の導き。」
夏衣の霊術だ。これは確か近・中距離の相手を連続で攻撃する技だったはず。
武器を大量に出現させて相手にぶつけるような。
「…っ!!」
ボスは、驚いているようだ。魔力の練りが少し甘くなった。
「刃桜の舞。」
私は隙を見てボスに攻撃を叩き込んだ。私だって悪魔に家族を殺されている身。
簡単に人を殺す悪魔ばかりだ。だからと言って全てが悪いわけではない。
「きっとそうなんだ」と、私はずっと信じている。」
ありがとうございました!