0話
はじめまして。まろ天使です。
投稿は初めてですが楽しんで頂ければ嬉しいです。
深夜。ろうそくの灯火が照らす薄暗い部屋で男達が協議していた
…『…あぁ、なんと恐ろしい子。あの身におぞましいモノを持ちながら…』
『あの二人の子供であり、天才的な能力は備えている子だが…』
『何故殺してしまわないのです?』
『下手に手を出してアレに再びあの悲劇を繰り返されては、もう我々では対応できぬ』
『あれを再びですと!?』
『アレを共に殺せないのなら…どのようにするつもりで…?』
『アレを持ってしていればおのずと身を蝕まれてゆく。…心配は要らんだろう』
『つまり…』
少しの沈黙が流れ一人が続きを発っした
『…あの子は二十歳まで生きれぬ。あの子の魂の死と共にアレも世から滅びるだろう』…
話し合い様子を扉の隙間から覗き、聞いている者がいた
(…あと十年ちょっとしか生きられないんだ…)
幼い顔が寂しそうに歪んだ
(お母さん…)
脳裏に血ぬれた母の姿が浮かぶ
『死にたくない、なー…』
そのとき、
《…暗ェ顔してンなァ》
『!?』
暗闇から声がした
見つかったと思ったが声の主は子供のよく知る者だった。安心と悲しみが押し寄せ、子供は泣きながらさっき聞いた事を説明した
『ぐずっ…体の中に…悪いのがいて、あと10年と少ししか…生きられないんだって…うぅ…』
……。
少し間があった後、彼は口を開いた
《ならさァ…どうせ死ぬならその前に、俺と一緒に楽しい事して満足しちまおうぜ?明日また遊んでやるから、泣くんじゃねェ》
『!…うんっ!』
涙の跡は残ったが暗かった表情は少し明るくなった
《わかったら静かに寝ろ》
子供は頷くとパタパタと自分の寝床へかけていった
小さな背中を見送った彼は
…『…~~~!』
『~~?~~~!』…
まだ話している男達を見て舌打ちをした
《…クソが》
そして。
…その声は闇に溶けていった
最後まで読んで頂きありがとうございました。
とても短いですが頑張ります!
次話も読んで頂ければ幸いです!