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2番 ハモりーぐ

ハモりーぐ

(キンコンカンコーン)


「おはよ〜」


「おはよ〜じゃねぇよ

もう昼休みだぜ」


チャイムで起きた太一と友達の木元が話す。


「寝過ぎたな…」


そう言って立ち上がる太一。


「どこ行くんだよ?」


「屋上で寝てくる」


そう言って屋上に向かった。


「また寝んのかよ……」



「やっぱ屋上いいわ〜」


太一はこの前の日陰と同じ場所で寝ていた。


「またか……」


昨日の5人がまた歌ってる。


「昨日と同じ歌だな…」

「そう言うお前も昨日と同じとこだな」

「うぉ!!」


太一の寝ている隣に男が座った。


「やっぱ屋上いいわ〜」


太一はこの前の日陰と同じ場所で寝ていた。


「またか……」


昨日の5人がまた歌ってる。


「昨日と同じ歌だな…」

「そう言うお前も昨日と同じとこだな」

「うぉ!!」


太一の寝ている隣に男が座った。


「なんすか?」


「名前なんて言うんだ?」


突然隣の男が聞いた。


「名前……は……

山上 太一です」


「オレは亀谷毅史だ」


自己紹介をした毅史はみんなを呼んでいる。


「お〜いコイツさグループに入るってさ〜」


「マジで〜」

「亀兄ナイス」

「スゲ〜な」

「これでメンバーそろうね」


嬉しそうにこっちにくる。


「いや…オレはここで野き……」


言葉につまる太一。


「なに?」


「なんでもないです…」


そう言って太一は立ち上がり屋上を出て行こうとした。


「なぁ太一

放課後にさ〜ここに来いよ」


毅史が言う。


太一は何にも反応せずに出て行く。



(キンコンカンコーン)


「こんにちわ」


「もう授業は終わりました」


木元に言われた太一は、ニコっと笑って


「んじゃ〜帰ろう」

「おい部活みてかね〜の?」

「いらないだろ」


太一は明るく言って出ていった。


「そっか……肘やっちまったんだよな…」


教室で木元はボソっと呟いた。



「あっ屋上行ってねぇや!

まぁいっか……」


太一は学校帰りにスーパーで買い物していた。

晩飯のおかずを選んでいる。


「これでいっか…」


レジを通って家路についた。


「ただいま〜

って言っても誰もいない〜」


太一は家に入ってテレビをつけた。


「飯〜飯〜」


テレビを見ながら飯の用意している。


「いただきま〜す」


買って来たおかずと飯を食べていた。


「ハモりーぐ

参加チーム募集中」


テレビから言っている。


「ハモりーぐってなんだ?


………明日アイツらに聞いてみよう………


…」



次の日……


「なぁ大介〜」

「なんだよ?」


太一は木元に聞いた。


「ハモりーぐって知ってるか?」


木元は少し間を置いて…


「知ってるけど…

何かしたか?」

「いや〜テレビで見ただけ……」


そう言って太一は寝た。


木元は意外だった。

野球にしか興味がなかった太一が違うものに興味を持ったから。







(キンコンカンコーン)


「なぁ〜太一…ってお〜い」


太一は昼休みになると屋上に向かった。



今回は日陰で寝ずに、いつも毅史たちが歌っているところに寝ていた。


(ガチャ)


ドアの開く音がした。


「あら〜今日は日陰じゃないんですね」


おっとり喋る声がする。


「ホントですね」


爽やかな声。


「マジだっ」


今時の喋り方。


「あ〜湖畔にいないね」


意味がわからない。


「太一だ」


ハスキーがかかった声。


5人が太一を囲むように座る。


「どうする?」

「起こす?」

「起こそうよ」

「えい!!」

「グェ!」


今時の喋り方の人が思い切り腹を殴る。


「ゴホッゴホッ

何?」


「おはよ〜」

「あっ…おはよ〜ございます」


「私〜山田沙也っていいます〜」


おっとり言う。


「そう言えば誰かオレの腹殴らなかった?」

「はいウチ殴った」

「胸はって言う事じゃないだろ」

「まぁいいじゃん

ウチは岩下雪って言うから」


サラッと言う。


「でなんでここで寝てたんです?」

「ちょっと聞きたい事があって……」


爽やかな声で太一は聞かれる。


「あのさハモりーぐって知ってるか?」

「知ってますよ」

「知ってるもなにも私たち出てたし」

「そっか……」


聞いた太一は屋上から出て行った。


「なんで聞いたんだろ?」

「ウチら出たって言っても予選落ちだけどね」

「それは言うなよ」


そうして昼休みが終わった。



帰り道で太一は何となくあの5人が気になった。


「なんで歌うんだろう……

オレが野球やってたのと同じ理由かな……

野球ちゃんとやりたいな……」


太一はちょっとあの5人がうらやましかった。



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