其のジユウゴ録
「森乃さん、おつかれ様です」
「こんばんは、編集さん。今日も暑いですね、初夏のきざしです」
「昨日は個人情報保護なんて、言ってることとやってることが違うじゃないかの典型例を持ってきましたね」
「都合の悪いことは言わないのが私です」
「でしょうね…」
「でも、その、なんでしょう。ワルイ奴らの手に渡らないために、とか昨日は書きましたけれど、実際もう渡ってますがね、はっはっはっは」
「(その、乾いた笑いよ)根拠は?」
「勘。」
「勘?」
「勘で断言するのが私です」
「でしょうね…」
「でも、その、なんでしょう。第一話で紹介した動くゴールポストとか、『ゴールポストタイムマシンフェイクテクニック』とかを含めて、やはりこういった不条理を引き起こすにはある程度、技術に明るくないとできないと思うんです」
「『ゴールポストタイムマシンフェイクテクニック』というのはどういうことですか」
「簡単に説明すると、過去にさかのぼって、他人の実績を横取りする行為です。例えば、他人の優れたアイデアを発見した。それを自分の物にしたいが、すでにアイデアが公表されている以上、公然と自分の発明だとは言えない。そこで(パソコンやスマホの時計を過去の時間に設定してゴニョゴニョ……)何らかの方法を用いてSNSなどの投稿時間を改ざん、発案者の公開時点よりも前に設定して一件落着。あら不思議、これ思いついたの私じゃないという流れです」
「そういうのよくあるんですか?」
「私の個人的な印象だと、特定のゲーム会社・メディアがよくやりますね」
「つまり……クズ?」
「ええ。真正のクズ。フフフ」
「ははは」
「他人のアイデアを真似するのはわかります。あ、それいいね。私も使いたい、みたいな。それは解ります。私もよくやります。この小説なんてまさに歩くパクリンチョです。でも、内容をほぼ丸パクリし、あまつさえタイムスタンプを改ざんし、私が最初に考えましたー!!ってかたるのは、まともな人間じゃないです。恥を知れ、そうも思った。(芥川龍之介風)一度、そういうことする方々(複数人かは知りません。実はBOTだったりして…)にインタビューしてみたいですね」
「そのときは是非、ここに書きましょう。森乃さんの知ってるオモシロネタは全部ブッ込む形で」
「NTD」
「?」
「望むところです」
「KDV?」
「?」
「これは…デジャ・ヴュー?」
「BKOID!(別にこういうオチだっていいじゃないですか!)」
「IYIYMOTMRSD!(いやいやもうオチ作れなくて昔の流用してるだけでしょ!)」
「UNS!HNKMTS!(ウルのサイ!編集者なら困ってる物書きを助けるのが仕事じゃないか!)」
「AGDBMKSDSSO!?(あなたの誤字脱字や文法の間違い、数々の失態を誰が尻拭いしてると思ってるんですか!?)」
「ぐ、ぐぬぬぬぬう」
「WDKKMFO!?(私がどれだけ心を砕いて森乃さんのフォローをしてると思ってるんですか!?)」
「く、ううううううう」
「ACNKSM!!(あまり調子に乗るなら降板させてもらいます!!)」
「の、のおおおおおおおおおお!!」
〈つづく♪〉