03話 病気
「だーかーらー!!。何度言ったら分かるんですか!。アルティナ様に荷物を持たせないで下さい!。」
マーサがそう叫んだ。ノルヴァ様は涼しげな顔をしてスルーしている。マーサは殺してやろうか、くらいの殺気を発てている。
「良いのよ。私が無理に頼んで運んだのだから。」
宥めるように私はそう言った。
「アルティナ様はご病気何です!。無理をなさって倒れたりでもしたら・・・。」
およよと膝から崩れ落ちるマーサ。
「マーサ。良いって。」
また、マーサを宥めるようにそう言った途端、私の持っていた荷物が消えた。いや、正確にはノルヴァ様に持ち上げられた。
「え・・・いや・・・ちょっと。」
私は奪い返そうとするが案の定手は届かない。
「ノルヴァ様ったら!!。」
私は背が低いことを初めて憎んだのかもしれない。ただ単にノルヴァ様が高いだけなのかもしれない。
「アルティナ様はお休み下さい!。」
そうマーサに釘を刺された。
「ノルヴァ様は味方だと思ってたのに・・・。」
心からそう呟いて私は木陰のベンチに座った。
私は、病気だ。自分の魔力を抑えるのに大切な力が私には無かった。そのせいで魔瘴(マナの瘴気によりかかる病気。インフルエンザみたいなもの)や体力のなさのせいで貧血で倒れやすく為ったり。結構不備だが重い病気ではない。
私はノルヴァ様を軽く睨み付けた。