表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

強盗未遂

駅の商業施設をぶらぶら歩きながら、なんばまでの切符を買い地下鉄の改札を抜けようとした時、反対側の出てくるおばあさんがもじもじしていたので、駅に入るのを待っていると、駅長室の窓ガラスにおばあさんが写らなかった。

「また?」日本はアメリカよりフラグが多いな〜、どうしよう?

見た目は、75〜80歳ぐらい、荷物も多そうで改札を出るのも苦労している。

仕方がない!

「おばあさん、荷物をお持ちしますよ。」


「はぁ〜、有難う、でも重たいよ。」


「大丈夫です。」と言いながら、改札を無理くり入り、荷物を取って、サッと外に出た。

おばあさんが、すっと改札を出て来た。


「助かりましたよ。若いのに優しいね!有難う」


「おばあさん、これからどちらへ」


「家に帰るのよ。」


「じゃ、お家まで荷物を運ぶの手伝います。」


「いやいや、ここでいいよ。」と断りの言葉を聞かずに荷物を持った。

タクシー乗り場まで行き、タクシーに乗った。


しばらく走って箕面方面に向かって移動しおばあさんの自宅付近で止まってもらった。

「ここでいいのですか?」とおばあさんに聞くと、

「ここが私のお家、今は、子供達も東京に行って、一人暮らしだよ。」

タクシーのお金を払い、自宅まで荷物を運んだ。

その時、交差点のカーブミラーに何かが映ったのが気になったが、玄関まで荷物を持ち込んだ。


「有難うよ、麦茶でも飲んで行きな、それからタクシー代払うから。」

「いえ、いいです。これで失礼します。」と言って、おばあさんの家を後にした。


さっきのは、なんだったんだろう?交差点でちょっとキョロキョロして確認したが、何もなかった。その時「あんたたち!ぎゃー、やめておくれ。」おばあさんの家の方から悲鳴が聞こえた。


「おばあさん!」と叫びながら、急いで、家に向かい玄関を入るとそこには、目出し帽をかぶった強盗犯らしい男が、おばあさん目がけて、ナイフを振りおろそうとしていた。思わず、玄関にあった傘を持って犯人に飛びかかった。

うまい具合に犯人の気をこちらに向けることができ、おばあさんを助けることができたが、犯人の抵抗に遭い右腕に犯人のナイフが当たった。

「うっ!」思わず腕を抑えながら犯人に向かったが、犯人はそのまま逃げて行った。


「おばあさん大丈夫ですか?」

はぁ〜はぁ〜としながら、おばあさんが、「大丈夫だよ、それより、あんた怪我してるじゃないか?」救急車を呼ばないと。

「大丈夫です。これぐらいちょっとした擦り傷です。それより警察を呼んでください。」


「ああ、そうだね。」


おばあさんは、廊下にある電話で警察に連絡を入れると、

15分ほどで、サイレンが近づいて来た。


警察官は、おばあさんにしばらく質問したあと、僕を病院に連れて行った。

病室で携帯を触ってると、見慣れた顔がやって来た。


「今朝は失礼しました。ところで、またこんなところでお会いするとは・・。」と山元警部補が言いながら、近づいて来た。

警部は、ベットの脇の椅子に座り、唐突に喋りかけて来た。


「銅さん、君はなぜあのおばあさんの家にいたのですか?」


ん?なぜ山元警部補が今回の事件に関係してるのかな?と疑問に思ったので直接聞いてみた。

「山元さん、どうして今回の事件に?」


「疑問を疑問で返さないでください。こちらの質問に先に答えてください。」


「状況によっては、君を拘束しないといけませんので。」


「ん?もしかして、僕は容疑者ですか?」


「君の解答次第だよ。」


「わかりました。」しばらく時間を置いて事の顛末を話すことにした。


「少し長くなりますが、良いですか?」


「どうぞ。」山元警部補が促した。


「今朝山元さんが帰られた後、例の事故で、先日買い物が出来なかったので、

今日もう一度、買い物に行こうと、出かけました。

その時、駅の改札でおばあさんが困っていたので、荷物を持って助けて、

その後、荷物がものすごく重かったので、自宅まで運んで上げようと考え、タクシーでおばあさんの自宅まで運んであげ、帰ろうとした時、おばあさんの家から、声が聞こえたものだから、急いで戻り、玄関を開けたら、男におばあさんが襲われていたので、玄関にあった傘を持って、犯人に向かっていったら、逆に腕を怪我しました。」


「なるほど、そういう時は、先に警察に連絡を入れてください。」


「でも、後ちょっと遅れると、多分ほんの数秒遅れるだけで、おばあさんが怪我をしていたかもしれないので、助かった事で良かったと思ってます。」


「君の勇気には、感謝はしますが、君がもしかしたらその立場になっていたかもしれないのですよ、とても凶悪な犯人には、道理が通じないので気をつけてください。」


「わかりました。」


「今の話、一様ウラを取るので、しばらく誰にも話をしないでください。」


「はい。」山元警部補は、席を立ち病室を出て行った。

看護師さんの話では、一様今日一日は入院してください。って言ってたな。

なんか、また買い物行けなかった・・・残念、なんてついてないんだ。って

テレビで見たお笑いタレントのネタみたいに叫びたい気分だ。

その時、携帯のバイブが反応した。


「はい、銅です。」


「あ、良太にぃ!」


「あれ、杏ちゃん。どうしてこの番号を?」


「お母さんに聞いたの。ところで今どこ?今晩のご飯も家で食べない?」


「ああ・・・ありがたいけど今日は、外泊するのでいいですっておばさんに言っといて!いつもありがとう」


「そう、外泊ってどこに行ってるの?旅行?」ちょっと機嫌が悪そうに聞いてきた。


「いや、違うよ。アメリカの知人が日本に来たから、一緒に行動してるだけだから。」

病院なんか言ったら、大騒動になりそうだから、適当にごまかしといた。

「明日には、帰るよ」


「わかった、お母さんに言っとく」あからさまに怒ってるようで、電話を切った。

んん?

何か機嫌に触る事言ったかな?まっいいか!今度直接聞いてみよう。


そこで看護師さんが入ってきた。

「腕大丈夫ですか?痛みとか無いですか?」

「寝る前に薬飲んでください、化膿止めと軽い痛み止めです。」


「分かりました。」

「もう消灯時間ですので、眠れなくても、がんばって寝てくださいね。」と言いながら部屋を出て行った。

寝れなくても、がんばってって?ちょっと突っ込もうと思ったが、言わずに我慢した。

しばらくすると、部屋の電気が消されて、非常灯だけが灯っていた。


まだ寝付けないので、ケータイの電源を入れ、ニュースを見ていたら、今日のおばあさんのニュースが話題になっていた。

まだ日本に来てから数日なので、あまり分からなかったが、どうやらSNSを使った、犯罪グループの犯行だとニュースでは語っていた。

最近このSNSを使った犯罪が横行しているみたいで、ニュースの解説者は、ネット上でそういった書き込みがあった場合、SNSを即座に削除する仕組みを早急に対応すべきだ!って言っていた。


この解説者インターネットって仕組みをあまりわかってないよな〜と思いながら、ふと、一つの仮説を思いついた。

それは、先日事故にあった女性、今回の強盗障害事件、”障害の被害者は自分だけど・・・”、関連してるのでは?

それで全ての合点がつく。

必ず、捜査一課の警部補が僕のところに来ているのは、そういう事を示しているようだ。

もしかしたら、このSNSの事件の捜査担当者か捜査管理者が山元警部補なのかも。・・

捜査一課って、殺人や強盗など取り扱う課ってことを昔サスペンスドラマで見たことがある、たかだか街の交通事故に捜査一課の警部補が出てくることが、どうやらおかしい、交通課の田所巡査長は、そのままだから解るけど、捜査一課はやっぱり不自然だよな〜、と思いながら、うとうとして眠りについた。


朝、看護師さんの声で目が覚めた。

「銅さん、気分はどうですか?よく眠れましたか?」


「あ、すいません」眠たい目をこすりなが体を起こそうとした時、右腕に激痛が走った・・

「いてて・・」って思わず声が出た。


「痛み止めがどうやら切れてるみたいですね、また薬がでたらお持ちしますね。」

「血圧測りますね、その後少し傷口見せてくださいね。」


反対の左手に腕に空気を入れるチューブ?みたいなものを腕に巻いて腕に圧力をかけ血圧を図ってもらった。

「123/73、うん健康だね。じゃ次傷口を見せてね」と言って右腕の包帯を解いて、止血の脱脂綿をめくった、剥がした傷用テープがちょっと痛かった。

「っつ!」と思わず声が出た。

「あ、痛かった?ごめんね」と少しも悪びれてないように軽い口調で看護師さんが言った。

「うん、血は出てないみたいだね、傷口も綺麗だし」じゃ、予定通り今日で退院ね。朝ごはんは病院で食べてね!」と言って、新しく薬を塗って、包帯を巻き直し出て行った。

しばらくすると、主治医という医者とさっきの看護師が現れた。

「傷はあとは自然に治癒すると思いますので、本日正午までに退院してください。会計等は、この書類を一階の会計に提出して下さい。それから2日分の痛み止めと化膿止めを出しときます。薬局で受け取って下さい。化膿止めは、夜食後一錠、痛み止めは痛みが続くときだけ飲んで下さい。」

と言って最後に「お大事に」って、部屋を出て行った。

まぁこれぐらいの傷は、唾つけといたら治るだろって親父だったら言うだろうなと思いながら、着替えて病室を出た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ