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1年前

ジリリリリ・・・・・

ケータイのアラームで何とか目を覚ますと、冷蔵庫から牛乳をそのまま飲み、

また冷蔵庫にしまうと、後ろから


「紙パックのまま飲んだら後に飲めなくなるだろう」

と親父の怒りのチョップが飛んできた!


「いててて ごめんごめん!」

「ところで昨日徹夜だったの?昨日のままのシャツみたいだけど?」

「そうだ、さっき帰ってきたところで、着替えてすぐ出掛けないといけないんだ」

「大変そうだね、何か手伝う事ある?」

「ははは、息子にヘルプを頼む程、年は取ってないよ」


そう言って、着替えてから出て行った。

「あっ! 待って!」

ぼくの言葉を聞かずに、親父はいそいそと玄関から出て行った。  

出て行く時、玄関の姿見の鏡に親父は写っていなかった。


「やばっ!」おもわず声がでた!


慌てて追いかけ、アパートメントのドアを開け通りに出たけどすでに姿はなかった。

どうやら、車を待ちたしていたみたいだった。


部屋に戻り、ケータイで連絡を取ろうにも電話に出てくれない、急いで

会社の方に電話をすると、

「This is Akagane desk. Who is this?」聞き慣れた声の男性が応答してくれた。

「父は、居ますか?」

「ああ〜 良太くんか?」

「そうです、とても急いでるんですが、父と連絡が取れなくて・・・」


「今日は、外で商談の予定でデスクに戻るのは、夕方になるだろう。」


「外出先を教えてくれませんか?」


「それは、息子さんでも教える事はできない。最重要案件なのでね・・・

 こちらから、連絡を入れる様に伝えておくよ。」


「ありがとうございます。わかりました・・・」少し気を落としながら電話を切った。

「仕方がない、心当たりを当たってみよう。」と呟き


急いで玄関先のの自転車に乗って、近くのサウスサイドパークを横切って、親父がよく行くカフェを探しまわった。


「そりゃそうだよな、重要な商談をカフェなんかでするわけないか!」


でも、やみくもに探すよりは・・・って思いながらも

喪失感に襲われて公園のベンチにうな垂れた。


そんな時、電話が鳴った。


「ハロー」


「良太君か? 今取引先から直接電話が入ったんだが、お父さんが突然倒れて救急車で運ばれた、搬送先は州立病院だ。急いだ方がいい」


「わかりました。ありがとうございます。」


急いで、タクシーに乗り込み病院に向かった。

病院に着くと、案内カウンターにいき、搬送された親父の事を伝え、搬送先のERの場所を確認し、急いで病院の奥に走って行った。入り口では、綺麗なブロンドでブルーのスーツを着た、30歳台なかばぐらいの女性が、電話をしながら右往左往しているのが見えたが、気にせずERの中に入ろうとしたとき、その女性に止められた。


「中には、入れないわよ」


「なぜ? 僕は患者、銅健二の息子ですが」


「そう、あなたがMr.Kenjiの・・・」


「父をご存じなんですか?」


「私はアシュリー、今日打合せをしてた、取り引き相手です」


「じゃ、あなたが父を病院に・・・」「ありがとうございます。」


「ところで、父の容態は?」


「あまり良くないみたい、今手術室に入って行った」

親父は、ERの横にある手術室に運ばれたようだった・・・


「親父・・・」

くそっ!!!! やっぱり助けられない。

なんでこんな無能な力をもってるんだ! 自暴自棄に落ち入り気分が最悪だった。


ベンチに力なく座り込んだ・・・・

アシュリーが優しく肩を抱いてくれた・・・・・


しばらくそのまま時間が過ぎ手術終了のランプが消えた。

中から執刀医が、僕のほうへ近づいてきた。


「御家族の方ですか?」


「そうです」「銅 良太です」


「残念です、ここに運ばれた時すでに心肺が停止していましたが、急ぎ再生処置を施しましたが、・・・・ 非常に残念です。」


無力感が全身を襲い力なく床に座りこんだ途端にあたりが真っ白に・・・

「ここは・・・?」

気がつくとそこは、親父が運ばれた病院のベッドだった。

周りに目をやると、ベッドのサイドデスクにメモが置いてあった。


「何か困ったことがあったら、ここに連絡を! アシュリー」


アシュリーの電話番号が書いてあった。


メモを畳みポケットに突っ込んで病室を出た。

支払を済まそうとカウンターに行き事務の女性に話しかけると、どうやらアシュリーが支払いを済ませてくれていたみたいで、そのままとりあえず病院を出た。

さっきのメモを取り出し、アシュリーに電話をした。


「ハロー」


軽快な女性の声が出て応答してきた。


「良太です。 先程は、有難うございました。」


「ああ、もう身体は大丈夫かな?」


「お陰さまで、助かりました。」


「父の件も、数日後に遺体を引取る事となりました。有難うございました。」


数日後


「みなさん、本当にありがとうございました。・・・」

「親父は、このまま日本に一旦連れて帰り。」

「日本で、母親と一緒に埋葬します。」

「本当にありがとうございました。」


参列に知り合いの顔があったので、近付いて話かけた。


「佐藤さん・・・」

「おっ! 良太くん」


この佐藤さんが、アメリカでの死亡届や領事館への手続きを全て行ってくれていて、

どうしたらいいか分からなかったから、本当に助かった。


「本当にこの度は、有難うございました。」


「お父さんが、君に色々残してくれているので、日本での手続きが必要なので、

落ちつたら、日本の事務所でサインを貰いたいので、落ち着いたら、こちらに連絡を入れてくれ、私の携帯の番号だ。」

「今日は、すぐに大阪に戻らないといけないので、ここで失礼するよ」

「では、また大阪で」


「分かりました。また連絡します。」


とりあえず、一旦日本に帰国し、納骨を行った。


佐藤さんに話しを聞くと、どうやら昔住んでいた。大阪のマンションは、

まだ売らずに残してくれていると事、そのほかにも証券や貯金・保険諸々。

充分に大学出て社会に出るまでは、何とかなりそうな金額を残してくれていた。


「良太くん、今後どうするんだい?」


「とりあえず、今HighSchoolのGrade12なので、後半年ほどで卒業します。

それまでは、サクラメントで過ごそうと思います。その後日本に戻り大学に行こうと考えています。まあ受け入れ出来る大学が、あるかどうかですが。」


「今からだったら、日本の大学は、すでに試験が終わってどこも受け入れ先がないのでは?」


「そうなんです。でも、とりあえず日本で半年程予備校でも通ってそこからですかね。」


「なるほど、何かあればまた連絡くれ。出来る限り力になるよ。」


「有難うございます。それでは、これで失礼します。」


学校をあまり休めないので、そのままアメリカに戻った。

出来れば木曜日に更新します。

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