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7話

毎年新入生の各寮に入る人数の割合は違う。個人の資質だから。

ただ、時代によって傾向はあって革命とかで社会をどんどん変えるって時はレオン寮の人数が比較的多かったりする。

カエルム聖堂、リュケイオン神学園内にある大きな聖堂で学園行事を行う際によく使われる。

高い天井には神々を表す星の集まりが描かれており、壁には神の使役獣の彫刻がほどこされていてとても美しい。

白を基調としたその建物は荘厳な雰囲気を醸し出しているた。

静まり返った堂内。

粛々と入学式は執り行われた。

学園長からの挨拶、新入生壮大の言葉、在校生代表の言葉が終わり、待ちに待った寮決めの儀式が始まった。

リュケイオン神学園には3つの寮がある。

勇気を象徴するレオン寮

知恵を象徴するクレイス寮

思慮を象徴するロートス寮

これは初代校長が掲げたモットーをもとにして分けられている。

パトス、ロゴス、エトスの3つを基盤に作られた寮で、互いに協力して補い合うことを目的に分けられた。

しかし実際には互いのイデオロギーを理解できず、不仲だ。


一人一人名前が呼ばれ、寮決めの聖杯に血を垂らす。

「ルーカス・コロナ」

ようやく回ってきたルーカスの順番。

ルーカスは短剣で自分の指を突き、そこから流れる血を聖杯に垂らす。

その瞬間聖杯が黄色く発光した。


「ルーカス・コロナ、レオン寮!」


ルーカスは高らかに告げられた己の寮の名前に歓喜していた。

目標であるオリヴァーの出身と同じ寮だったからだ。

その後も着々と寮決めは行われ、入学式は終わった。

保護者の拍手と共に新入生退場。

その時アルトス夫妻がこっちを見て手を振っているのが見えたからルーカスも小さく手を振りかえした。

それとともに湧く新たな門出の実感。

ルーカスはそれ以降決して振り返ることなく前に進んだのだった。

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