得る
翌朝
神父さんがみんなに話があるという
「今日から選別で選ばれたものには鍛錬を積んでもらう」
鍛錬…ああそっか魔族側と戦うんだっけ…真尋が心配だ
「君たちは異世界の出だこの世界より体が強く作られている
しかしこの世界は魔力というものが存在する
君たちは魔力に干渉できないという報告がある
魔力から作られた物質…そうだなフィアンッ!!」
何もないのに…燃えた…?
「このように魔力で作られた物質は人体に影響を及ぼす気を付けたまえ…さて説明は終わった選別で選ばれなかった者たちはすまないが安静に街で過ごしてくれ」
僕たちは何もできないのか…
「ちょっと~元の世界には帰れないの!?」
同じクラスの女子が聞いた
「すまないが、転移させる必要なアイテムが今不足している
そのアイテムは特殊な取得方法でしか得られない」
みんなに沈黙が続いた
「いずれ帰れる!!みんな今はつらいだろうけど頑張ろ!!」
松坂先生…先生も大変だというのにみんなを不安がらせないようと
「では勇者一行は鍛錬に励んでくれ」
兵士に連れていかれる真尋達
「その他は教会を好きに見て回ってくれ、そうだな三時間後にまたここに来てくれ」
三時間か…
「書物庫とかってありますか?」
書物庫で少しでもこの世界について解るかもしれない
「あぁ…此処の者に案内させよう」
「ありがとうございます」
本物のシスターだ…可愛い…
7分後
書物庫にて
いろんな本がある
また字が読める
少し頭が痛むが良い情報が得られる
+異世界の人体研究結果+
*この世界の人体は実に面白い
我々の世界の生き物と違って:コア:
がなく内蔵の様なものがついてた
こちらの人間と違って体が頑丈らしい
簡単に刃物が通らない
…?
そのページには石器時代に使われているような石の刃と
腹を裂かれている女のデッサンが記されていた
+腹から出した子供の実験…
本を閉じた
頭の痛さと吐き気が気持ち悪い
10分後 他の本を手に取った
魔物について
魔物…ある日いきなり魔物が現れた
その生き物は野生生物に似ている肉体が変形しているようだ
魔物はなぜか我々人間に敵対心が強い
ペラペラページをめくると
気になるページが目に入った
魔物を人間に食させ観察
こちらの住民
1日目
少しの熱のみ
顔が少し青い
2日目一日目と変わらず
6日目
全身真っ青
少し匂う
9日目
腐った
全身ひっかき傷
血が紫
死んだ
異世界人に食させた
12分後
泡を吹き全身痙攣している
引っ搔き傷と肌に点々模様が浮き出た
2分後
死亡
・
・
・
この教会…
ばたん!!
「時間だ」
ドアが勢いよく開き兵士が言った
皆兵士のとこに集まった
「みんないるな…よし」
少しにやついてた
ふとシスターに顔を向けると不穏な顔をしていた
兵士についていく
だけど
「あれ?神父のところに戻るんじゃないの??」
クラスの女子が言った
確かに通った道とは違う廊下だ
「みんな…先生から離れないで…」
皆に緊張が走る
外に出た
だんだん木々に囲まれるほうへ無言に進む兵士
「一体どこに向かってるんですかねー…?」
先生が聞いた瞬間木々の陰から日本人顔の人々が出てきた
僕たちはいきなりの出来事で体がすくんでいた
手元を見ると
鉈のようなものを持っている
「… 」
兵士たちがこそこそ話をしている
「みんな慎重に逃げるよ…」
先生の合図とともに逃亡を図った
しかし草陰にもう一人隠れていた
その人はいきなり鉈のようなもので先生を切りつけた
何が起きたかわからない
そこからは、なにが起きたかわからない
耳にキーンと悲鳴や断末魔で聞こえない必死に草むらを駆け回った
「…ん」 「くん!!」
ぼーっとした意識が戻った
「裕くん…大丈夫…?」
尊…今は尊の顔で安心する
尊に起こった経緯を聞いた
先生や他のクラスメイトが襲われたこと
クラスメイトの女子がぬいぐるみに祈って意識を失ったこと
兵士が襲ってきた人たちを殺害してたこと
尊…ありがとう辛いのに話してくれて…
「ううん…裕君が生きててくれて私はほんとによかったよ
皆がいないのはほんとに怖い…けどね」
先生たちは…考えないでおこう…
それより気になるのが
「真尋達…心配だな…」
二人に沈黙が流れる
「いったああああああああああああああああああああ」
見つかった
やばい尊が襲われる…手元に木の枝があった
間に合え間に合え間に合え間に合え間に合え間に合え間に合え間に合え間に合え
急いであいつを殺さなきゃ…間に合え
「これで俺は安全に暮らせるんだあぁぁぁぁぁあ!!!」
男が叫んだ
あ ああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁ!!!!!!!!!
尊…尊…嘘だ
う そだ…ろ
息ができない…
過呼吸になりながらも
意識を保たせた
涙がやまず男を睨む
後ろから兵士が剣で男を突き刺した
男は安堵していたが一瞬で変わった
「なぜ…殺したら一生安心して町で暮らせるといったの…に」
「神父様からの命令だこれ以上邪魔者を増やしては置けない
数を減らせと…」
男は死んだ
「さて…と次は」
こっちに来る
あぁ。無理なんだなもう
目を閉じた
パチパチッ
いきなり兵士が黒い炎に囲まれた
一瞬で兵士が焦げた
おぉううえぇぇぇっ!!
匂いに我慢できず吐いた
すると僕の前に人影が立ち塞がった
「こんにちは、異世界人さん」
僕は見上げて恐怖した
人とは思えない形のお面
見える肌は黒より黒い黒色
血の気が引いた
「私たちについてきてください」