43.優先順位
side『みにくいアヒルの子』
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〈履歴〉
〉シリウスが『変幻自在』を発動
〉3300MP→3000MP
〉アイリスに『魔力供給』しました
〉3000MP→1000MP
〉ユエが『念話』を発動
〉1000MP→700MP
〉魔力が1000以下になったため『最小限』モードに切り替えます
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どうやら、ボクが寝ている間に、また更新されていたらしい。
「…くちゃい」
今の大きさも気にはなるが、それよりも色々あって鼻が曲がりそうな悪臭になっていることに、今更ながらに気がついた。
「では…湯浴みを先にいたしましょう」
『カイ』によく似た落ち着いた声が降ってきた。
その声がしたほうへ見上げると、
月光のような長い髪をゆったりと編み込み、片方の肩から前へ流し、アクアマリンとペリドットの瞳を持つ、『森の民』特有の耳をした、『ラファエル』こと、クリストフ・クリスタル・セレナイト…ボクの産みの親がいた。
「あれ?クリス、大きいのに、小さい…」
以前のクリストフは父のオリオンより、頭二つ分くらい小さいが、今のクリストフはオリオンの腰くらいしかないのだ。
「あん?」
ボクの言っている意味がわからないオリオンは、訝しげにボクを見ながら、不機嫌な声を出す。
「あぁ…偽りの姿で、コハク様とお会いするのは無礼なことだと、思いまして…」
なんとなくだけど伝わったらしいクリストフは苦笑を浮かべながら、理由を答えた。
「…そっか。魔王が復活する前に、太陽の色消さないと、いけないんだね」
主従契約しているらしいオリオンと、クリストフの共有している瞳を見て、ペリドットが『太陽の石』と呼ばれていることを思い出す。




