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39.空中散歩…?
side『 みにくいアヒルの子』
お腹すいて『転移族の鞄』の上で眠ってたら、風をきる音が聞こえてきた。
なんとなく覚えのある浮遊感もして、ぼんやりと目が覚めた。
「…っ!?」
足元には海が広がり、遠くで三日月の島が見えた。
どうやら、また、寝ている間に運ばれてるようだ。
《ん?目が覚めたのか?》
ぶっきらぼうな低音の声が頭に響く。
やはり犯人は守護神だったらしい。
《…ユエ?また、空中散歩なの?》
守護神のユエに『念話』で返事をした。
《…いや?今回は配達》
《…配達?ボクを?どこに?》
《…頭がおかしくて、自分に酔ってる両親のもとに》
ユエは相変わらず、ボク以外には毒舌らしい。
《…なにがあったの?》
《…昨日、オレんとこに来て、お前を探してほしいと頼み込んできた》
《…それのどこが、頭のおかしい行為なの?》
両親がボクを探していたことに、内心でホッとしていた。
…あれ?親子の仲が悪いわけじゃないのに、何でホッとしたのかな?
《…お前が行方不明になって5年たってんだぞ?》
どうやら、意外と長い年月が経っていたらしい。




