36.はじまりの場所?
シリウスと再会するまでの話⑦
side『ラファエル』
朝食を終えて、オリオンの書斎へとむかい、
『ガブリエル』からの手紙を読む。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
数分後。
手紙を読み終えて思ったのは、私達が近い将来…子供達が結婚したら…身内になる予定とはいえ、安易に『真名』を…しかも、手紙で教えるな!バカもん!だった。
「うぅ…」
『神子』が言っていた、『世界樹』に『真名』を奪われ、洗脳され、身内同士が…愛し合ったもの同士が…争う未来が想像できて背筋に冷たいものが走る。
「…エデン?大丈夫か?」
ヒト型のオリオンは、声だけで…視線だけで孕みそうな、ほど色気がある美丈夫だ。
そんな彼が
“エデン“
10センチ前後の『妖精』の姿だった時に、名付けてもらった“ボク“だけの名前を呼ぶ。
「…あぁ、マリアがいう、はじまりの場所は何処か、考えていたところだ」
応接セットの2人掛けソファーの背凭れに身体を預けて力をぬく。
「…はじまりの場所?」
オリオンは何処からか取り出した、紅茶セットを応接セットの机におき、隣へと腰をかける。
「あぁ…最初に…妖精くらいの身長の時に出会った頃なのか、祝福の儀式で再会した時なのか、それとも…」
お互いがお互いを恋愛感情で…伴侶相手として見ていると自覚した時なのか…
そう心の中で呟いて、隣の美丈夫を横目で見る。
「…それとも?」
頭の回転が少し鈍いオリオンは、私に指摘されるまで選択肢が多いことに気づいていなかったらしい。
目を丸くさせながらも、話についてこようとする姿が、可愛らしくて憎たらしい。
「…それとも、あの子と出会った場所なのか…なにに対しての、はじまりの場所なんだ?」




