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32.寒いのは…
シリウスと再会するまでの話③
肌寒さで目が覚めた。
アイツがいるであろう隣を手で探っても、重たい瞼を開けて見ても、そこにはアイツはいなかった。
「…なっ!?」
探しにいこうと、飛び起きた瞬間、身体のあちこちに激痛が走り、気だるさとともに、貪欲なほどの疼きがよみがえる。
「ん…」
掛け布団の中でお腹を庇うようにまるまりながら、波がおさまるのを待った。
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あれからどれくらい時間が過ぎたのだろう…。
気がついたら、アイツが掛け布団の上から私を慰めるように擦っていた。
「…オリオン」
『契約』した時に知ったアイツの『真名』で呼ぶ。
「ん?なんだ?」
アイツは…オリオンは慰める手をとめずに返事をした。
「…寒い」
“オリオンが隣にいなくて…“
と、心の中でそう呟いた。




