日本人の日序章 第19回 アルゴ宇宙ステーションをめぐるJVOの戦いは続く。防御アンドロイドヤコフ21を、日本人亡命組織サムライノクニ・エージェントは倒せねばならない。
日本人の日序章 第19回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■ラインハルト議長が指揮するJVO(日本壊滅組織)のアルゴステーションは
日本にミサイルを発射しょうとしていた。
そのミサイル発射を阻止しょうとした日本人亡命組織サムライノクニ・エージェント7人は、世界各地から日本を支持する各国の人々の協力を得て、アルゴステーションを占拠しょうとした。
世界各地からロケットに乗った7人のうち、アルゴステーションまで辿りつけたのは、花田、角田、村上、朝賀の四名だった。
そして今、彼らはアルゴステーション防御アンドロイドのヤコフ21と対峙した。
アフリカ奥地 ビザゴス共和国 アコンカグワ山近くの発射基地からたどり着いた
角田は勢いこんで発言した。
「わかった。角田、その重力発生場は君にまかせる。ソンガもつれ
ていけ」
ソンガは、アコンカグワ山近辺に住む狩人アシュア族の酋長ワナガの孫だ。
ソンガは、酋長から、角田に日本人のサムライその本当の戦い、
日本人の勇者の血を見せてやってくれと頼まれて同行しているのだ。
角田とソンガは残っていた救命用の宇宙スクーターを操縦し、ス
テーション最下部へむかっていった。
アルゴステーション防御アンドロイドヤコフ21はモニターを通じ。日本人達の動きを観察していた。
「どうやら重力発生装置を破壊するつもりらしいな」ヤコフ21は独
りごちた。
ヤコフ21は中央制禦室を自動操縦にしておいて、自らも自動重力
発生装置のあるステーション基部へと向かっていった。
■サムライノクニ・エージェント7人の1人朝賀は非難の眼を
花田に向けていた。朝賀は手話で花田に抗議す
る。花田万頭は日本人抵抗組織「サムライノクニ」指導者でもあった。
『あなたは、角田とソンガをおとりとして使いましたね。なぜなん
ですか』
『朝賀くん、彼らがヤコフ21をひきつけている間に、我々はステー
ションの中に突入できる。そうだろう』
花田も手話で、朝賀に答えた。さらに続ける。
『いまさら、一人二人の命にこだわっている時ではない。この作戦
に失敗すれば、日本は消滅するのだ。それは君にもわかっているだ
ろう。さあ、早く、ヤコフ21の眼が重力発生装置にむけられている
間に」
そういうアサガもニューヨークで情報マフィアのブキャナンからスパいとして
勧誘されていたのだ。
花田と朝賀は、先刻、破壊されたロケット発着場へと向かった。
■「ソンガ、いいか、ここが私の死に場所になるかもしれん」
「いいよ、角田、僕は、あなたのサムライ・ハンターとしての腕前を見ておこ
う。もし僕ソンガの子孫が狩人の種族として生き残っていくならば、角田
の戦いの唄を作り、我々のアシュアの種族が続く限りカドタの詩を唄い続けてあ
げる」
ソンガは真剣な表情でいう。
「ありがとう、ソンガ。俺はアシュアの種族の歴史上の人物になれるわけか」
角田はにこっと笑う。
脱出ハッチを開け、宇宙スクターをそのまま侵入させる。
自動レザーガン発射装置はスクターに照準を合わせる。
角田はスクターの速度を最大限にあげ、自分の手から離した。
スクターはレザーガンを受けながらも直進する。レーザーガンの
照準装置に乗りあげ、停止した。
「ようし、上へあがるぞ。ソンガ」
’
何十mの脱出路をはいあがると、広い場所に出る。
上を見上げる
と、何百mの高さがあるのだろうか、重力場発生装置がそびえてい
た。
角田とソンガはコンピューター制禦装置をさがす。ようやくさ
がしあてだ角田はそこに爆弾をセットする。
「OK、ソンガ、ここから一応、脱出しよう」
下の広場に降りて、脱出ルートへ向かう。
が、脱出口がふさがれている。
「くそっ、制禦システムが作動したのか」
背後から、レイガンの光条がひらめく。角田が背に装着していた
パルスライフルが吹き飛ぶ。
「ジャップめ、待っていたぞ。俺がヤコフ21だ」
ヤコフ21の顔は能面の様で表情がみえない。体は機械部分の集合
体の様だ。背の高さは見上る程だ。
「くそっ」
角田が動くより早く、ソンガがヤコフ21の前まで、走り込み、飛
びかかっていた。
「こわっぼめ」
ヤコフ21はソンガの体あたりをかわし、右手を一閃し、ソッガを
壁ぎわまで吹きとばした。ソンガは壁にぶちあたり、動かなくなっ
た。
「おやおや、やわなガキだな。さあ、大人のお前なら、充分相手に
なってくれるだろう」
ヤコフ21は両手をひろげ、角田をつかもうとする。すばやく角田
は逃れようとするが、ヤコフは体の大きさに比してすばやく動く。
角田は左手をつかまれた。身長2m30mのヤコフ21は角田の体をゆっ
くり持ちあげた。
「さあ、ジャップ。まずは左手からちぎってやろうか」角田の左手
は痛さでちぎれそうだ。
ヤコフ21の能面の様な顔からは表情は見えないが、勝ちほこった声
だった。
日本人の日序章 第19回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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