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5 高校入学

 高校受験も無事に終わり正樹は晴れて高校生となった。ごく普通に学校生活を送り、部活も引き続き水泳部に所属していた。

特に目立った動きはないごく平凡な男子高校生として位置づけされていた。

 中学時代に付き合っていた彼女とは高校が違ってから顔を合わす機会も、話す内容も乏しくなっていき別れた。まだ強い感情が伴った付き合いではなかったので悲しくはなかった。(いなきゃいないで困んないよな)



☆乙女☆:こん^^

月姫:こんちゃ

☆乙女☆:狩りいく?

月姫:いくいくいく


 ☆乙女☆は月姫に一番なついていた。最初の頃のおどおどした雰囲気から明るく元気に楽しんでいる様子に正樹は安心していた。(ミストが兄貴ならこいつって妹って感じかな)

 現実では姉二人にやり込められる弟である正樹はこの三人の兄弟のような関係が好きだった。ただ☆乙女☆はミストに遠慮がちで月姫の後にくっついて恥じらっているような状況だった。

 ネット上にリアルを持ち込むことはないと割り切っている正樹だが、ミストと☆乙女☆は特別だった。


月姫:今年受験だっけ

☆乙女☆:うn

月姫:勉強してる?

☆乙女☆:ちゃんとやってるよw

月姫:そかw

☆乙女☆:親もあんまりうるさくないし

月姫:うちは姉貴がうるせーよw

☆乙女☆:うちの人はみんなお兄ちゃんに熱心だからさw

月姫;楽でいいじゃんw

☆乙女☆:ん


 ☆乙女☆はあまり家庭でかまってもらっていないのかもしれない。少し寂しそうな雰囲気もある。

☆乙女☆がこのゲームを始めたのは兄のおさがりのパソコンをもらったときに、お気に入りに残されていたアイコンが気になってクリックしたことがきっかけだったらしい。


 この世界では☆乙女☆のような回復職は大事にされるし構ってもらえることも多い。元々引っ込み思案な性格のためか本人はあまりのめり込んだ様子はない。ただ自分がだれかに必要とされることは嬉しいことなのだろう。毎日短時間だが、ログインし続けている☆乙女☆の様子を見るとそう感じられた。


月姫:そろそろ飯だ

☆乙女:うちもそう

月姫:じゃまたなノ

☆乙女☆:^^ノ

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