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第八十九話 通報されました

 「やっぱり君達か!」


 衛兵さんは言葉とは裏腹ににこやかな表情で俺たちの方へやってくる。

 きっと誰かが喧嘩と思って通報したんだな。でも、仕方ないか。それなりのスピード……っていうか一般の人からすれば俺たちのスピードは手加減しているようには見えないだろうし。

 それにしてもライア君はあの戦闘の間でも周りを見てる余裕があったんだな。さすが眠れる獅子と呼ばれるだけはある。てか、普通に戦ったら俺より強いかもしれない。

 パワーは俺の方が上かもしれないけど、どんな攻撃も当たらなければ勝てないし。


 「すいません」


 俺は素直に衛兵さんに謝る。

 俺たちは訓練のつもりだけど、こうやって他の人には誤解されて通報されて衛兵さんの手を煩ってるし。

 どこか場所を考え直さないといけないかもしれないな。

 どこかいい場所……うーん、すぐには思いつかない。てか、思いつかないからここなんだけど。


 「いいよいいよ! 将来の後輩かもしれないからな! まぁでもほどほどにな! 最近は盗賊の活動が活発で俺たちも忙しいからな」

 

 盗賊? 俺がこっちに帰ってくる時に襲ってきた奴か?


 「そうなんですか。大変なんですね。盗賊は捕まったりしてないですか?」

 「あぁ、俺たちも盗賊を追ってるけどなかなか足取りが掴めなくてな……っとこんな話は君達にするもんじゃないな」


 そうか。ならあの時に捕まえておけば良かったかな? でも、あの時は俺だけじゃなくて馬を操作してくれてた人もいたし無茶出来なかったし。


 「そうですか。大変な時にすいません」

 「まぁ若い頃は仕方ねぇ! 俺も昔はお世話になったもんだ!」


 いや、俺たちはまだお世話になってる訳じゃないと思いますけど……。


 「じゃあ忙しいから行くわ! ほどほどにしろよ!」


 そう言葉を残すと衛兵さんは帰っていった。


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