第八十話 さらなる高み
「はぁぁあああ!!」
俺は某アニメでスーパーサ◯ヤ人になる時のように声を上げながら魔力を高める。
今までの身体強化は身体の細胞を活性化させる感じだったけど、ベイル先輩のを見る限り身体の細胞の活性化だけでなく、その細胞を通して魔力を通し続ける事で活性化プラス魔力の恩恵を受けて動けるという事だと思う。
こんなのはあまりネット小説でもなかったし身体強化と言えば身体能力の向上だった。
しかし、これは細胞の活性化を超え魔法として身体を扱うってイメージに近いのかもしれない。
「なにっ!?」
「くっ……!?」
俺を見たベイル先輩は驚愕の声を上げる。
俺も驚愕の声を上げたい。なぜなら、この
魔力通し続けるってのは自分で身体の魔力の流れを感じながら維持し続けなければならない。
でも、魔力の流れはイメージし続けないと無詠唱と一緒で持続しないし、かと言って魔力の流れを感じたまま動くというのは難しい。さらには、魔力の消費が激しい気がする。たぶん効率が悪いからなんだろうけど、全力でチャリを漕ぎなぎながらブレーキをかけて制御して、さらにコーンの間をジグザグに走ると言った操作をする並みに肉体面と精神面で労力を使う。
「ライトの奴すげぇ……」
「まさかライト君、闘気まで使うなんて……」
「あいつは本当に化け物か……?」
「ライト、すごい」
ジャグナル君達がこっちを見てなんか言っている。
ということは俺がやっている事は見た目ベイル先輩の闘気に近いって事だろうか?
「くくっ、本当おまえはおもしろい奴だ! いいぜ! 待ってやるからかかってこい!!」
ベイル先輩は俺に向かって叫んだ。




