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第七十八話 緊迫の攻防

 今度はベイル先輩が動くよりも早く俺が地面を蹴り飛び出す。

 そして、ベイル先輩は全く動揺を見せずに俺を待ち受ける。

 でも、このまま真正面に突っ込めばおそらくベイル先輩に返り討ちにされてしまう。そう思った俺はベイル先輩の手前で跳躍した。


 「これでどうだぁぁあああ!!」


 俺は空中でベイル先輩の顔めがかけて右足で蹴りを放つ。


 「ふんっ!」


 ベイル先輩は一瞬虚をつかれた感じになったけどすぐさま対応し俺の右足を左腕一本で防ぐ。

 左腕一本で受けたのに飛ばされる事なくベイル先輩は数十センチ動いただけで止まる。


 「甘いわ!!」


 ベイル先輩は俺が着地して不十分な態勢のところへ右ローキックを放ってくる。

 俺は寸前のところへ身体をの細胞へ命令をかけて無理矢理後方へ飛ぶ。

 すると、『ブンッ』という風を切り裂く音と共にベイル先輩の蹴りが空を切る。

 引くか進むか……俺はここで引いたらさっきと同じだと判断し蹴りが空を切りやや態勢が不十分なベイル先輩へ向かう決断をする。


 「うぉぉおおお!!!」


 俺は詠唱の身体強化の魔法の上に、さらに無詠唱の魔法によって細胞を活性化させベイル先輩へと詰め寄る。


 「くっ!!」


 俺の詠唱と無詠唱を合わせたスピードはベイル先輩にとっても予想外だったのか、今度は忌々しいと言った感じで俺を見て防御姿勢に入る。

 その様子を見た俺はガードの上からでもダメージが入るように右手に無詠唱で魔力を集める。


 『ゴォン!』


 次の瞬間、俺の右手とベイル先輩が顔をガードしている腕がぶつかり轟音がする。


 「……なかなかやるようだな」

 「ベイル先輩こそ反則ですよ。……なんですかそれ?」


 俺の右手は魔力によって活性化、保護もされている為、衝撃に痛みは感じたものの無事だった。しかし、ベイル先輩もまた無傷だった。

 あれはいったい……?

 俺が思案しているとベイル先輩は不敵な笑みを浮かべ笑い声を上げた。

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